金子みすゞ「おかし買ひ」
府中にある府中乃森珈琲店を会場とした歌の演奏会の機会をいただいています。
現在、子供たちが作ったケーキがお店に展示されることとなったということで、
金子みすゞ「お菓子買ひ」という詩に、歌を付けて発表させていただきました。
……
「かあさんに 言わない おかし買ひ
菓子屋の角を
いくたびも 行って 戻って また行って
都ことばの おばさまに
1つ貰うた 白い ぜに
握って 握って 汗が出る」
……
お菓子を買う。夢のような時間です。だけどそれをお母さんには言わないつもり。大胆な計画ですね〜!貰ったお金なら証拠は残りません。あどけない中に、頑なな強い意思を感じさせます。これは女の子でしょうか?男の子でしょうか?
菓子屋の角を行って戻って、また行って、相当迷っている様子です。どんなお菓子を買おうとしているのでしょうか。白いぜに、とは、古銭・白銅貨のことでしょう。ずっと握りしめたまま逡巡しているうち、汗が滲み出てくるところ、ただならぬ焦り・緊張感がドラマチックに切迫して来ます。
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