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ニューヨークのPCR検査カー
ニューヨーク州は6月半ばに18歳以上の人口のワクチン接種率が7割を超え、かつての規制が緩くなった。ヤンキースタジアムではワクチン証明も陰性証明も必要とされなくなったし、一部のお店では店員もマスクをせずに営業している(もちろん、ワクチンを打ったお客さんも不要だ)。見たところ、大きなスーパーマーケットではまだ(念のため)マスクをしている人が多いように思う。一方、地下鉄やバスなどの公共交通機関ではマスク着用がマスト。ブライアントパークの野外公演イベントでは、予約不要になった代わりに入場時にワクチン証明または陰性証明が求められる。…つまり、運営側によってマスクルールはまちまちだ。
ワクチンを打った大多数には必要なく、ホットな話題ではないかもしれないが、多分まだ日本では存在していないと思われるPCR検査カーがあるので紹介したい。
この車はゲリラ的にいろんな場所に移動したりはしない。マンハッタンの特定の場所に毎日来て、検査を提供している。(場所はネットで検索可能)さながら路上で軽食を売るベンダーカーのようだ。(下の写真はメトロポリタン美術館前に出ているホットドッグなどのベンダーの様子。こうしたお店がマンハッタンの至る所で見つかる。)もしかしたら、この商法/出店許可をPCR検査カーに応用しているのかもしれない。
現時点ではPCR検査カーの検査会場はマンハッタン内に19か所あるようだ。(ニューヨーク州とニュージャージー州で展開されている)無料だったのでトライしてみた。
検査はいたって簡単だった。
まず、テントの下にあるデスクに掲げられたQRコードをケータイのカメラで読み取る。ウェブサイトに自動移行するので画面上で名前や生年月日、結果送付先メールアドレスなどの数項目を入力し、送信する。所要時間3分程度。送信したら(他に被験者がいなければ)すぐに名前が呼ばれる。車内にいる検査スタッフが外に出てきて、鼻にヒュルヒュルと検査スティック(線香花火の持ち手側みたいなもの)を入れて、検体を採取する。インフルエンザの検査みたいには痛くなく、一瞬だった。「That’s all(これで終わり)」と言われる。翌日には結果がメールで送られてくるとのことだった。滞在時間10分未満。
翌日の午前9時過ぎには結果が送られてきた。(検査をしたのが午後3時過ぎだったので24時間もかかっていない!)PDF形式で、ドクターの署名とQRコードがついた書面だった。(めでたく陰性。ほっ。)このQRコードが、陰性証明を提示しなくてはならない場面で証明になるのだろう。
ちなみにPCR検査は上のような街角の小さな病院(たくさんある)でも可能で、無料だ。結果は18時間以内に出ると看板に書いてある。ただ、密室に入っての検査は、逆にウイルスにさらされるのでは!??という(科学的根拠はないかもしれない個人的な)心配があり、検査をしたことはなかった。この点で、検査カーは安心だ。
このスピード感とお手軽感、そして斬新さ、アメリカの良いところが表れた象徴的なサービスだと思う。
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