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Woodlawn Cemetery ~野口英世やマイルスデイヴィスの眠る墓地

マンハッタンで墓地を見ることはない。実際には墓地はあるようだが、とても小さな一角といった感じで、普通に歩いていても見つからない。地価が高くて、現代ではマンハッタンに埋葬するのはほぼ無理だろう。お墓事情をニューヨーカーに聞いてみると、たいていはロングアイランドやウェストチェスター(一軒家が並ぶ、マンハッタンから1時間程度離れた郊外)やブルックリンのGreenwoodという墓地ではないか、という答えが返ってきた。墓地は宗教ごとに分かれているわけではないが、大きな墓地の一角を、例えばユダヤ教の寺院が買って、その寺院から区画を購入するというようなことはあるそうだ。また、一家で同じ場所に入る、というよりかは夫婦一緒に、というイメージ(子供は子供でパートナーと一緒がいいでしょ、みたいな)のようだ。

マンハッタン島の北部に位置するブロンクス(NYC内)に、野口英世や、ジャズの巨匠・マイルスデイヴィス、様々な著名人のお墓がある墓地があるという。名をWoodlawn Cemeteryという。陽射しが気持ちよくなってきたので行ってきた。以下、リポートである。

Woodlawn Cemeteryは地下鉄4番線の終点にある。ミッドタウンから1時間弱。駅を出ると目の前に墓地が広がっており、すぐ分かる。北に向かい徒歩1分で入り口がある。ブロンクスは治安が悪いエリアと言われているが、駅と墓地の往復については問題なかった。(墓地も16:30には閉まるので、夏の時期に行けば明るく、精神的にも不安なく歩ける。入り口では守衛が監視しており、内部は墓参り客しかいない。)コロナ禍・経済悪化の昨今、地下鉄でのアジア人への暴力事件も頻繁に報道されており、ブロンクス方面に行かずとも地下鉄移動は心持ち不安になることはあるが、地下鉄の真ん中あたりの、車掌のいる車両がお勧めだ。緊急事態でも、車掌のいるドアを叩いて助けを求めることができる。(犯罪者も捕まりやすいところで犯罪はしないだろう、と信じて…)私も最近は必ず車掌のいる車両の、車掌の近くのエリアに乗っている。

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↑入口。車が写りこんでいるが、敷地が広大なので、参拝者はお墓の前まで車で行くのが一般的なようだ。入ってすぐの右側に管理棟のような建物があり、そこで地図をもらったり、有名人のお墓の場所を教えてもらえたりするそうだ。私は土曜日、管理棟は14:00までしか開いていないのを間違って14:20に着いて閉まっていた。幸い、入り口の守衛事務所で地図はもらうことができた。

広大で、見に行きたい人のお墓の場所を予め把握していないと探すことは困難、と聞いていたので事前リサーチしておいた。もらった地図にも細かい文字でお墓の名前が書かれているが、あくまで事前リサーチと照らし合わせてようやく活用できる代物だった。お墓の場所を探し当てるにはこのサイトがとても役に立った↓ 野口英世博士も有名人の1人として紹介されている。

https://www.findagrave.com/cemetery/66788/woodlawn-cemetery

Search のところからでも、 ‘’Famous Memorials‘’の View all からでも、野口博士は見つかる。

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野口博士のお墓は入り口近くの一角にあるが、外周沿いにはなく、内側に入っていって見つかった。このおむすび型の岩が目印。

次にマイルスデイヴィス。ジャズは聴くが、ジャズプレーヤーの名前をそこまで知らないのが残念。ジャズに詳しい友人は、敷地内の多くの演奏家のお墓を巡ったそうだが、私はマイルスのみ。

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造花で飾られたお墓が多かったが、彼のお墓には生花が飾られていた。

日本人はもう一人、高峰譲吉という科学者・実業家も眠っている。タカジアスターゼ、アドレナリンの発見という功績を残した方だ。実業家らしく彼のお墓は蔵のようにとても大きかった。

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写真の左脇につぼみの状態で少しだけ写っているが、大きなしだれ桜が植わっていた。毎春、アメリカの地にあっても桜を愛でられるとは幸せだろう。

高峰氏のお墓のように大きな蔵のようなものもあれば、プチ教会のようなゴージャスなもの、ガラス張りのもの、石碑のようなものもあり、アメリカらしく個性がそれぞれ出ていた。ステンドグラスで飾られたものもあった↓

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柔らかな陽射しの下、心地よい空気を感じながら緑に囲まれた墓地の散策はとてもいい時間だった。皆さんも、NY観光の時間に少しだけ余裕があれば、ぜひ!

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