見出し画像

今の自分

38歳と少し、デザインの仕事を始めて15年ほど経ってしまった。独学からのスタートでなかなか働き先が見つからず、丁稚奉公のような形で仕事がスタートした。しかし、何もできない。けど、プライドは高い。使いづらい奴です。結局ぶつかってしまい辞めてしまう。(クビってやつ)そこからまた就活が始まるが決まらない。

しかし、ある会社で面接を受けた時に、面接が終わって部屋を出た瞬間、またその扉をノックして、僕のダメなところを教えてくださいと部屋に戻ったことがあった。(まだ合否も言われていないのに完全変な奴)面接官は3人ぐらいおられたと思うが、ボロかすのオンパレード。ものづくりをする臭いがしない、態度がでかい、もう言いたい放題。けど、一番ボロかすに言っていた一人の面接官(髭社長)が今からすげーとこに連れて行ってやるって言って、ボルボに乗せられ、超有名なデザイン事務所に連れて行ってくれた。

ここがものづくりを本気でやっている人立ちが集まっている場所。誰でも簡単に入れる場所ではない。それぐらいは当時の僕にもわかった。髭社長が「これがものづくりする人立ちの臭いや」って言ってた。。。
そこからまたボルボに乗せてもらい、その道中で不合格を伝えられたけど、ここまでしてもらえたことに今となっては感謝しかない。簡単にできるようなことではないと今となっては凄く思う。どこの会社かも忘れてしまったが、もし髭社長に会えるのであれば改めて感謝の言葉を伝えたいと強く思う。

そこからとある会社に合格したものの、3日で辞めてしまい、最後は先輩のコネを使いようやく正社員として働けることに。この会社では7年間ほど働かせてもらったが、ここでの経験があったからこそ今の自分がある。と言っていいほど自分の人生においてすごく大切な時間を過ごした。

求人の広告枠を作るところからスタートし、そこから名刺やチラシなどの紙媒体をメインに行い、とにかく仕事の量が半端なかった。デザイン1000本ノック。しかもクオリティーも求めらる。これがあったからスピード&クオリティーが身についた。というか、効率的なやり方が身についた。

この会社は紙媒体がメインだったが、時代は完全にWEBがメインになっていたので僕自身もWEBの世界に入ってみたかったがなかなか辞める機会というか勇気もなくずるずるしていたら7年もの月日が流れていた。結婚もして、子供も産まれ、ますます頑張らなくてはいけない状況の中、会社はあまり良い流れになく、営業中心に動いていくような流れになり、辞めることを決意。

それまではあまり話したことがなかったが、辞めるとなってから社長とよく話す機会があってすごく感謝。バブリーな時代を駆け抜けた人だったので、ある種勢いだけで駆け抜けてきた人だったと思う。そんな勢いがなくなってしまったのか、解散されてしまった。

僕自身は、WEBの世界に入りたいが紙の経験しかほぼないので面接では悪戦苦闘。最終面接まではいくが、最後の最後がどうもうまくいかない。今でもそうだがこれっといった強みがなかったんだと思う。めっちゃ良いではなく、悪くはないって感じだから最終面接までは行けたんだろうな。。。そこからは自分の強みも活かせるところを探して無事に入社。

この辞めてから入社するまでの間、デザイン事務所で丁稚奉公。実は子供がお腹にいるにも関わらずです。そう、辞めると会社に伝えた次の日、二人目がお腹におられたのです。だから、奥様はこのときほど離婚を考えたことはないと最近教えてくれました。上の子はまだ一歳にもなっていない中、つわりもひどい、けど僕は丁稚奉公するか、昼ごろまで寝ているだけ。なにも手伝ってくれない。僕自身は色々手伝っていたつもりだったんですが。。。

てなことで、紙とWEBをやる会社に入社をし、WEBデザインではなくWEBディレクションをメインにやっている。これは凄くよかった。これまでは、営業が考えたものを作ることが多かったので、自分自身で考えて作るってことがあまりなかったので、考え抜くことが身についたと思う。すごく苦しいけど、今思えば楽しかったのだと思う。できない自分に腹が立つ、だから燃える。

けどそれももう6年間やり通した。正直この半年ぐらい、この仕事に飽きている自分がいるような気もしている。けど、WEBがやりたいっていうような、何がやりたいかがまったくわからない。これが本当によくない。心が病んでいく。また病んでしまうと身動きが取れなくなる。恐怖で四方八方がら空きなのに動けなくなる。どうやってここから抜けようかと考え日々送っているが、生きていく中で心が病むこともあるだろうとし、これも経験かなとは思っている。心が病んでいる人の気持ちが凄く分かるようにもなれた。

電車にも乗れなくなった人は、各駅停車の電車に乗り一駅乗れるようになることを目指す。まずはチャレンジすることに意味がある。そして成功すれば、脳の記憶が書き換わる。それを繰り返すことでしか、この心の病を治すことはできない。薬はあくまでも補助であり、本質的な解決はチャレンジをして成功を繰り返していくことしかない。時には失敗もあるだろうし、チャレンジしたくない日もあるだろうけど、これを繰り返していくしか道は開けない。

題名にある「今の自分」は、道のどんつきに来て道もなくどうすればよいのか、何がしたいのかがわからない状態にある。解決策は、道を自分で作るしかない。しかし、ないものはない。どうやってもないのである。さぁどうしようか。けど、15年前を考えれば、ここまで来れたことに目を向け、追い込みのではなく、自分自身を褒めてあげることも重要な気もする。そして、ここまでこれたのは色々な方に助けてもらったからこそなので、その方たちに感謝を伝える意味も含め、会いに行く旅をすることで何か道が開けていくのかもしれない。

少しずつ、こつこつ、やるしかない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?