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物流危機がやってくる

 日本の産業を支える物流、その90%がトラック輸送であり、ドライバーさんが昼夜問わず走り続けてくれているおかげで、我々は安心してモノを購入することができます。しかし2年後、安心できない事態が起こるかもしれません。

トラックドライバーさん、毎日ありがとうございます!

 コロナ禍による荷主事業者や消費者のニーズの多様化、ネット通販の利用増加によって、貨物の小口化・輸送の多頻度化が進み、物流の需要が年々増えています。一方で、トラックドライバーの高齢化及び若い方のドライバー離れが年々進み、2000年ごろに100万人程度いたトラックドライバーが2050年には50万人程度になると予測されています。

物流需要は増えるが、トラックドライバーさんが減少

 さらに、働き方改革関連法によって、2024年4月1日からドライバーさん一人当たりの時間外労働時間が年間960時間に制限されます。このままいけば、需要と供給のバランスが崩れてモノが運べない事態が起き、日本経済に壊滅的な被害が発生する懸念があります。ではどういった対応をしていけばよいのでしょうか。

 この答えは、貨物列車にあると私は考えています。長距離の輸送はトラックから鉄道輸送にシフトし、トラック輸送を中距離や近距離に集中させることでドライバー不足の解消や労働時間の短縮につながると考えています。鉄道輸送をもっと積極的に利用していくために、運送会社さんだけでなく荷主さんも物流について勉強しなければならないと思います。

長距離輸送は貨物列車で

もちろん、全ての長距離輸送を鉄道にシフトできるとは思っていません。スピード重視のものもあるでしょうし、貨物列車で運べないサイズのものを運ぶ場合もあるでしょう。しかし、多くの荷物がシフトできるのではないかと思っています。

 また、最近SDGsという言葉をよく聞くようになりました。二酸化炭素の排出量がトラックの11分の1と言われている鉄道貨物輸送をもっと積極的に活用することで地球にやさしい生産活動や暮らしにつながっていくと思います。

SDGs・・・持続可能な開発目標

 でも、鉄道ってよく分からないし、誰に聞けばいいか分からないと思います。まずは皆様に鉄道貨物輸送について知っていただき、迫ってきている物流危機に対してどう対応していけばいいのかを学んでいただけるように、鉄道に詳しくない方にも理解していただけるような動画を配信していき、鉄道貨物輸送がもっと活性化され便利になっていければと考えています。


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