キャリア・カウンセリング/キャリア開発のための人事制度講座(54)内的キャリアとは何かその1

★ 内的キャリアとは何か? その1

 最も簡単に説明しようとすれば「キャリア開発/キャリア・カウンセリング」を読んでください」http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820118013/qid=1101861145/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/249-7291461-4393930
というのが一番手っ取り早いのですが・・・
 冗談はさておき、内的キャリアとは、働くということについての価値観、働くということにどのような意味や意義を感じているかということ、あるいは働くということについての価値観、さらに、どんなときに満足感を感じているのか、どうであれば不満足に思うのか、といったことをいいます。こうしたことは、働くという場面にだけ限定されるわけでなく、もっと広い意味での価値観や人生観などにも影響されます。自分にとっての働きがい、生きがいが内的キャリアと言っていいでしょう。
 内的・・があるのであれば当然「外的」もあるわけで、外的キャリアとはなにかというと、職種や職位といったもので、たとえていうなら「履歴書に書けるようなもの」です。あるいは自己紹介の時になどの際に「私○○といいます、仕事は・・・」と説明する際の仕事の部分といってもよいかもしれません。それらは聞けばだいたい、「あぁこんなかんじの仕事ね」と想像することができます。周りから見て、どんなことをしているのかが分かる、つまり外から見て分かる外側の部分ということですね、外的キャリアは。
 それに比較してもう一度内的キャリアに話を戻せば、たとえ外側は一緒でも(同じ仕事をしていても)それに対して感じている思いや意味、価値観は人によって違っているわけで、そうした感じ方、思いの部分が内的キャリアであり、内的キャリアが異なれば、同じ外的キャリアであっても、働きがいややりがいの程度は異なってくることになります。

★ なぜ内的キャリア?

 同じ仕事をして、同じような成果を上げたとしても、その時に感じていることは人によって異なるこの当たり前のことが「内的キャリア」ということを考えるととてもすっきりと整理できるわけです。すっきりと整理できるということは、自分のキャリア、自分の仕事人生のこれまでとこれからを考えていく上でとても考えやすくなるということです。
 ある仕事をして成果を出した時、「やったぁー」と思っている人もいれば
「あぁ、やっと終わった。やだやだこんな仕事。早く辞めたい」と思う人もいます。担当エリアで売上目標を達成した営業職でうれしいと思う人の中にも「あの難しいお客さんから受注することができたからうれしい」という人もいれば、「同期のあいつに勝ったぞ、うれしい」という人もいれば、「お客さんが喜んでくれて、うれしい」という人もいれば、「もうこれで上司にとやかく言われることはないぞやれやれ、うれしい」、という人も・・・。いろんな『うれしい』があるわけです。うれしさの『ツボ』といっていよいでしょうか? このうれしさのツボの違いは、内的キャリアの違いです。ツボにはまるととってもよく効くので、「よしまたガンバロー」だとか「仕事にやりがいを感じる」だとか、「今とっても乗ってる」だとか感じるのです。
 つぼが外れているとこうはいきません。うれしい−なんてことさえ思わないです。痛いだけ、辛いだけ・・・。自分のツボはどこにあるか、それを知っているととても生き生きとした『健康的な仕事人生』がおくれそうです。
 ところが自分のツボがどこにあるかは意外に分からないんですね。
 これまで、そう思って探すことをしなかったし、ツボと書いてあるわけではないから、ここかな? それともここ? と、探さなければならないわけです。

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