キャリア・カウンセリング/キャリア開発のための人事講座(60)ホープさん
★ボクはサラリーマン
♪朝の小通を 日暮れにかえる
くる日もくる日も くりかえす
他の通へと かわれぬ弱さ
なにも承知が なお哀れ
ボクはサラリーマン
会社のホープだよ
とかなんとかおだてられて
しまいにゃクビよ
1951年に封切られた「ホープさん」という映画の主題歌です。雑誌「オール読物」に掲載された源氏鶏太さんの原作を山本嘉次郎さんが監督されたもの。出演者は小林桂樹さんと、宝塚雪組の高千穂ひづるさんでした。(といってもなぁ、小林桂樹さんは「日本沈没」で強烈に覚えていますが、すみません、高千穂ひづるさんは知りません・・)。なんで急にこんな古い話を持ち出すかというと、愛読紙(?)「ほぼ日刊イトイ新聞」で、この曲の作詞、作曲をした三木鶏郎(みき・とりろう)さんが紹介されていて、それで知ったんですね。三木鶏郎さん、「わ・わ・わ、輪が三つ」や「くしゃみ三回ルル3錠」というCM曲、「鉄人28号」「トムとジェリー」などの主題曲をつくった人ですね。
★ だから終身雇用なんて幻想なんだってば
1951年といえば力道山がプロレスデビューした年。竹中平蔵さんが生まれた年でもあるそうで。この前後がいわゆる特需景気の時期。4年後の1955年あたりからが神武景気で、その後、ナベ底不況を経て、岩戸景気、オリンピック景気、いざなぎ景気と、不況の時期をはさみながらも日本経済は大復興を遂げていくわけですね。
それにしても1951年の時点では
♪ボクはサラリーマン
会社のホープだよ
とかなんとかおだてられて
しまいにゃクビよ
だったわけです。定年まではまぁ大丈夫だろうなんていう時期はまだまだ後の話。「サラリーマンどんと節」の♪気楽な稼業と来たもんだ♪は1962年の作品ですから、もう10年は下らないといけないんですね。何度か繰り返しお伝えしてきたように日本社会=終身雇用社会ではないんですね。ほんのここ数十年のことにすぎないです。
「終身雇用」−−前提にして話していませんか?
(参考情報)
三木鶏郎音楽作品集
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000BKJGE0/qid=1135823211/sr=1-11/ref=sr_1_2_11/249-7291461-4393930
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