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コロナ渦中外国籍人材の転職意欲変化とは

今日は、コロナ渦中における外国籍人材の転職に関する変化について現状を書きます。備忘録としても、ですね。

外国籍人材の転職意欲はさほど変わらない?!

と、最初に結論を伝えてしまいした。笑
はい、本当にそこまで変わりません。元々、日本に住みたい!そのために仕事見つけたい!というモチベーションを高く持つ日本好きが求職者に多いこともあり、正直求職者からのエントリーが著しく減ってはいません。

一つひとつ事実データをお伝えしたいと思います。これはあくまで、外国籍人材紹介を細々と運営する弊社の話なので参考になることとならないことがあると思います!あしからず。

求人媒体からのエントリーは減少

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弊社はいくつかの有料求人媒体に求人情報を掲載して求職者を集めています。まず、コロナの影響はどうでているのか、というと。

あるひとつの媒体におけるエントリー数データをお伝えします。
2020/01 → 昨対比 18%減
2020/02 →   ”   増減なし
2020/03 →   ”   23%

2020/04 →   ”   34%

という結果となりました。エントリー数全体として、昨年よりやはり減っています。
同媒体は例年1-3月のエントリー数は他の月と比べると減少する傾向にあります。ただし、昨対比でここまで変動があることはなかったため、特に3月4月のマイナスはコロナの影響があるのでは?と見ても良いと考えています。

SNSからのエントリーは増加傾向

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毎日、Linkedin,FB,InstaやHPから問い合わせ、応募やエントリーがあります。正直コロナの影響は特段なしと言えます(弊社は)。なぜならば、増加しているからです。これは、弊社のデジタル活動が功を奏していることが影響しており、昨年比較ですと増加傾向にあります。デジタル戦略をもとにいくつかの手法を昨年より3倍以上の取り組みをしており、それと比例してリーチ人数が増加→問い合わせが増えている、という見立てが正しいと思っています。これは、あまり参考になりませんね。同業他社さんのデータがあれば教えてほしいです。

各国パートナーからの推薦数は1/4減少

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弊社は各国にビジネスパートナーが存在し、求職者をソーシングしてもらう仕組みを持っています。事実データとして以下のことが言えます。
今年に入ってからパートナー経由での求職者推薦数は減少しています。
2020/01-03までは、各社大体15-23%減っています。

パートナーからの声は以下の通りです。
▶︎インド 
早い段階で日本が感染国の仲間入りをしてから、徐々に日本行きの就職人気に陰りがでてきた。また、日本よりも早くインド国内のロックダウンがスタートしたこともあり、国から出られない=今国外への転職活動できない心理となったことも合い丸。
▶︎イタリア
元々欧州人材にとって日本での就業人気はアジアと比較しても低調。そんな中のコロナ騒ぎとなり、さらに人気は低下している。
▶︎中国/韓国
日本より一歩先にコロナ収束の道を歩んでいるため、現在オンタイムで感染者が増加している日本へ行くのは若干リスキーに感じている。そのため、今日本へ行くことを選ばない傾向。
これらの声は、上述国に住んでいる求職者の傾向です。我々は普段より”海外組み(自国から日本への転職活動を行う方々)”と呼んでいます。海外組みにとって、今動くことは良い選択に思っていないことが現状です。
一方、弊社既存の人材データの動向に目を向けてみると、登録している海外組み人材でコロナ影響により活動停止する方は実際に全体の1割程度ではあります。

我々の求職者の中には、熱狂的な日本好きが存在しており、コロナだろうと日本に住んでいない状況だろうと「日本での転職を実現する!」強い意思を持ち転職活動中の方もいらっしゃいます。その明確でブレない意思から、我々が勇気と刺激をもらっています。

各国パートナーからの推薦を弊社全体でみると、昨対比で増加しています。(増加againです。笑)明確な理由として、パートナーが昨年より増えたので全体の推薦数が上がっていることが起因しています。(エントリー減少をパートナー増加でカバーできている)

国内居住の外国籍人材は活発な動き?

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では、国内に目を向けてみます。
国内組み=日本にすでに居住&仕事をしている外国籍方々についてです。
人材の動きは海外組みと異なり、さほど変化なしといえます。転職活動を継続されている方もいれば、コロナを機に自身のキャリアを考え転職しようと決断する方もいらっしゃいます。弊社がカバーするITエンジニアポジションはニーズは続いており、特にコロナ特需を受けている企業が採用強化している事実もあることから今が転職のチャンスと捉えている方もいらっしゃいます。

ただ、深刻な状況の方々もいます。

*観光、飲食業、派遣会社勤めの外国籍人材
観光、飲食サービス業の企業に勤めていた方々のレイオフ、並びに解雇者が出てきています。内定取消しも然りです。全てコロナの影響です。
それ以外に、技術者(メカ&IT系)で派遣会社に勤めている外国籍の方々の解雇も増加しています。プロジェクトがなしとなり派遣先クライアントがないこと、また今後の目処も立たないことが主な理由です。

日本人と異なる点としては、転職活動期間が設けられないことです。生活のためにアルバイトが気軽にできない方々なのです。職種に基づいたビザ取得をしているため、技術系ビザを取得しメカエンジニアとして活動する予定だった方が生活費用のために一時凌ぎでコンビニアルバイトはできないのです。違法となります。

このような状況下ではかなりの焦りと失望感が高まっている、そんな方々からの相談が日々増えています。

国内組みは、キャリアアップのために今を良い転職タイミングと考え動く方と、一方コロナ影響を直に受けた業界出身者が明日の生活に困っており職を探している、2つのタイプが存在していると考えます。

まとめ

今、良くも悪くも世界中の誰もが同じ状況におかれてます。ロックダウンという状況も相まり”孤独な時間”が増えています。日々忙しい時間を過ごしている中、自宅にいる時間が遥かに多いため考える瞬間も確保できることでしょう。
そんな時間を「自身のキャリア」を振り返ることに当てる、そんな方々が増加することは明確です。コロナ渦でも日本での就業を目指し、意欲高く活動する方々は存在します。
また、リモートワークが急速に普及する中、ボーダレス雇用が進むと考えると外国籍人材のチャンスも増えてきます。それを聞きつけた日本好き外国籍人材が日本のジョブ市場にたくさん集まってくれると信じて、今のうちに求職者への動機付けをしたい、そんなふうに考えています。

キャリアフライ 大野理恵

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