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【からだは大きなキャンバス・タトゥーの話し】

マハティのこの世はネタで溢れてる

これはマハティが日常で拾った創作のネタを書きとめたものです。

美容院へ行ったら担当のあんちゃんの腕に結構大きめのタトゥーがあった。
ほぉ!と思わず見てしまう。
とっても無口なあんちゃん(美容院でこれはホント助かる)。
チラチラチラチラ何度も見た挙句、意を決して声をかけた。

「あの」

鏡越しに目が合う。見た目は今どきらしい明るい髪色のフツーぽいお兄ちゃん。
「その腕のタトゥーについて聞いてもいいですか?」
「ああ、いいですよ」
ニコッと笑って答えてくれる。
いい人っぽい。
心の中でヤター!と喝采。
いやなかなか聞ける機会ないからさ。

「彫ってるの?それともシールみたいなものなの?」
「彫ってます」
「痛くないの?」
「腕はそうでもなかったけど、背中の時はさすがに」
「えっ?背中にもあるの?」
「はい。肩にも。一つ入れたらいくつも入れたくなるんですよね」
ってマジかー!

どう見ても20代前半。下手したらまだ10代のあんちゃん。
今ってこんな時代だったのか!
海外タトゥー事情が日本にどのくらい浸透いるのか全く知らなかった。

「どこでやってもらうとかどうやって決めるの?」
「何の柄を入れるかどうやって決めるの?」
「誰かと相談したりした?」
「熱出た?」
「痛くて途中でやめたくならなかった?」
「できた後で、コレやないとか思ったりしなかった」
「いくらくらいするの?」
根掘り葉掘り聞きます聞きます。
※家族のことを聞かなかったのはどういう家庭環境なのか分からないので配慮したつもりです。

とってもいい人で丁寧に教えてくれた。
仲良しグループがあって、良い情報は共有しているとのこと。
友達の知り合い、とかそういう身近なつながりで彫ってくれる人(タトゥーアーティストっていうのかな?)がいるんだそうな。
何に感動したって、
意外とみんな「幸運のお守り」的なものを入れているとのこと。
あんちゃんは入れたタトゥーはすべて「オオカミ」。
身体中に「大神(オオカミ)」背負ってるってこと。
「オオカミ好きなんです」
とニコニコ笑ってて、好きなものと共に生きているわけ、彼は。

お値段は腕によりピンキリだそうだけど、背中全面入れるのに「25-30万かかった」そう。
「ジャケットより高い!!ひとつもぬくくないもんに25-30万!?!?」
と思わず声をあげてしまった。
いつも目につくわけではなく、たまに鏡に背中映した時にしか楽しめない自分だけのためのアート。
ロックだわあ。

彼と彼のお友達に限った調査だけど
・複数入れる場合は同じ様なテーマ、シリーズで入れる人が多い
・女の子は大きいものではなくワンポイントが多い

とのことで、海外のタトゥーって結構雑多な感じがするけど、日本のタトゥーはトータルコーディネートなんだな、って印象。

男の子は「タトゥーのために自分の身体をキャンバスにする」
女の子は「自分をキレイに見せるためにタトゥーをする」のかな、みたいな印象を持った。
男の子にとってのタトゥーって自分の身体を使ったストリートアート的なものなのかもしれない。

帰りがけに背中のタトゥーも見せてくれた!←言っとくけど見せてなんてセクハラはしてないですよー(声を大にして言うけどさ)。
彼にしてみたらごくたまに現れるひたすら関心を持って感心してくれる観客みたいなものだったのかもしれない。

月に吠えてるオオカミがなかなかカッコよかった。

私の中に多かれ少なかれあったタトゥーに対する無意識の偏見がほどけた出来事。

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