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あなたは【カモ】にされているかも

1.キャリアコンサルタントには2種類いる

新卒採用、中途採用どちらにおいても、私は就職活動の支援をしている方は、2つのタイプがいると考えています。

ひとつは、どこでもいいからとにかく就職させることしか考えていない人。

もうひとつは、支援している人が入社後に、その会社で働き続けることが出来るか、定着するかどうかまで考えて支援する人。

そして、前者の方が圧倒的に多い。

2.なぜ、いいかげんなキャリアコンサルタントが多くいるのか

民間の派遣会社や人材紹介会社は、営利目的で活動しています。

利益が出ないと倒産してしまうし、個人の成果や実績に基づいて、昇進・昇格・昇給が決まります。

その個人の成果や実績の判断基準のひとつが【就職率】です。

自分が支援している人が、どれだけ実際に就職が決まったのか。

より多くの人を就職させれば、会社に貢献した人材として高く評価されます。

あなたがもし、派遣会社や人材紹介会社の社員で、就職率で評価されるとしたら、日々どんな事を考えて仕事をするでしょうか。

就職しやすい業界や職種を勧めませんか。

つまり、不人気で応募者が少ない会社です。

また、ブラック企業のように出入りが激しい会社。

就職さえ出来れば、そこで働く人がどうなるかは関係無い。

あくまで自己責任であり、あなたの問題。

そのようなキャリアコンサルタントがたくさんいます。

3.公的機関なら大丈夫?

ではハローワークのような公的機関ならどうでしょうか。

民間企業と違って、求職者の立場になって、親身で親切丁寧に支援してくれるのでは。

残念ですが、状況は同じこと。

私も実際にハローワークに約5年間在籍していましたが、ハローワークで働く職員の6割が非正規雇用者です。

そして、窓口で求職者と対応する職員のほとんどが、この非正規雇用者なんですね。

理由はハローワークの正規雇用の職員は国家公務員であり、民間企業に応募したことも民間企業で働いた経験もない。

そのような人が支援出来ません。

だから、民間企業で総務や人事経験がある人、またキャリアコンサルタントの資格所有者を雇用して対応させているわけです。

この非正規雇用の職員は、1年毎の更新性になっています。

実績を出さないと更新してもらえない。

したがって派遣会社や人材紹介会社と同じように、就職率を上げていくことが求められています。

私はこのような状況に嫌気がさして、ハローワークを退職しましたが、今でも働いている仲間に聞くと、今は当時以上に成果や実績を評価されているそうです。

今は就職率に加えて就職者数も評価されるとのこと。

つまり、出来るだけたくさんの人を就職させると、評価があがるわけです。

こんなことをしていたら、当然「どこでもいいから就職させちゃえ」と思う人がいても仕方ない。

4.どんなキャリアコンサルタントが望ましいのか

ここまでお伝えして、何が言いたいのか。

それは、耳障りの良い無難で当たり障りのないことしか言わないキャリアコンサルタントは避けた方が良いということ。

笑顔で「それはお困りですね」「私がお手伝いさせて頂きますね」と言いつつも本心は

「こいつを早くどこかに就職させないと」
「どこにしようかな」
「そうだ、あそこにしよう」

と、不人気で応募者が少なく採用担当者から「誰か紹介してもらえませんか」と催促されている企業へ送り込むことを考えている。

あなたは【カモ】にされていませんか。

本当に相手の事を考えているキャリアコンサルタントは、厳しいことも伝えます。

あなたに子供がいて、子供の就職を心配しているとしたら、時には口うるさいことも言うでしょう。

それは入社後の事も心配しているからです。

入社させることだけを考えて支援している人。

入社後の事も心配して支援している人。

前者の方が、優しくてなんでも話を聞いてくれる良い人に見えてしまうのが、この業界の怖いところです。

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