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元CAが語るパイロットに向いてる人の特徴3選

「航空会社って、実際の業務はどんな感じなのかなあ」
「やっぱり英語は重要だよね?」

航空業界に興味があり、パイロットはその中でもいわゆる「花形職業」というイメージを持たれる就活生の方も多いと思います。

海外を飛び回り、空港では制服で颯爽と移動し、ステイ先では異文化体験を楽しんだりスキルアップにいそしむ。(これは、外側から見たイメージですね)

そんな反面、「自分には海外留学経験もないし・・・」「アピールできるスキルや強みって何だろう」と、不安になって、悩まれる方も多いようです。

そこで、今回は国内大手航空会社に約13年勤務し、外国人乗務員のインストラクター業務の仕事もしていた筆者の経験、そして現在も航空会社で働いている友人たちに共通する特徴をもとに、パイロットに向いている人の特徴を3つお伝えします。


■特徴1 絶対にあきらめない


1つ目の特徴は、絶対にあきらめないことです。

他の仕事でも当てはまるかもしれませんが、パイロットの場合は特に必要とされます。

パイロット訓練生として入社した直後からトレーニングが始まり、操縦免許の取得→副操縦士→機長への昇格試験、付随して機種ごとの免許など様々な試験を受け続けていきます。クリアできないとその先の試験を受けることができず、乗務が即停止される厳しいものです。

試験期間が1年近く続く場合もあり、メンタル面でもタフさが求められます。
自分との闘いの日々が続くため、地道にコツコツと学び続けることが苦にならないかどうかは意外と大切です。

そしてフライトの際は、毎回新しいフライト情報にアップデートして臨むことが求められます。

例えばウクライナ情勢により欧州便が航路変更になった場合、それに伴って様々なprocedure(プロシージャー・手順)も変更になります。
そして、情勢の変化によりまた刻々と変わっていく可能性があります。

経験や情報を蓄積しながらスキルアップし、最新情報に触れて知識を更新していく必要があります。
日々更新される情報・イレギュラーな事態にたじろぐことなく、あきらめずに取り組む姿勢が大切です。

2024年1月に羽田空港で起きた航空機炎上事故はまだ記憶に新しい方も多いと思います。
3名のパイロットと9名のキャビンアテンダントによる避難誘導で、死傷者を出すことなく乗客379名を全員避難させることができました。
メディアでは「奇跡」と言われていますが、困難な状況にもあきらめずに、適切な指示を出したパイロットとCAの日ごろの努力の賜物だと感じます。
どんなに困難な状況でも、絶対にあきらめたり、投げ出すことが許されない仕事です。     

選考の際は、履歴書の趣味欄や、面接の自己紹介に盛り込んでみるなど、自分が投げ出さずあきらめず取り組んでいることなどを自信をもって伝えてみましょう。

■特徴2 先を見通す力がある


特徴の2つ目は、先を見通す力を持つことです。
粘り強く投げ出さない強さを持ちつつも、全方面に配慮しながら物事をすすめる必要があります。なぜなら、当該便の最高責任者として全てを負う覚悟が求められるからです。

どんな状況でも安全運航を軸として、二手、三手先など際限なく先を考えて、次々に判断していく必要があります。
目の前でトラブルが発生しても、目の前のことだけに振り回されず、全体を俯瞰して判断します。

「自分は今、集中しすぎていないかな?目の前の出来事に振り回されていないかな?」と自分を客観視する視点もポイントです。

また、先を見通して、仕事とプライベートのオンとオフを切り替える人も多いようです。

パイロットとしてフライトを続けていくためには、年に一度、航空身体検査を受ける必要があります。
これは検査項目が法律で決められており、合格しないと即乗務停止になる厳しいものです。
仕事に打ち込んで体調を崩すことがないよう、コンディションを意識しながら、仕事と私生活のバランスを保つことも大切です。

■特徴3 冷静な判断力・対応力がある


フライトでは、次のような出来事が考えられます。

・空港までの電車が止まってしまってお客様が空港に来ることができない
・航空機の到着が遅れたり天候により、出発できない、または大幅に遅れそうだ
・機内で急病のお客さんが出て、急遽着陸が必要となった
・天候悪化で急にフライトプランの変更を余儀なくされる

そのほか、機材トラブルや国際情勢などのイレギュラーが関与してくることもあります。

機内も含め、フライトでは様々なトラブルが発生するのが日常茶飯事です。

機内ではPIC(Pilot in command=最高統括者)を頂点とした命令指示系統が存在します。 これは非常に厳密で、安全が最優先です。パイロットは命令系統のTOPとして、大量の情報を的確にさばきながら、次々に判断していくことが求められます。

離陸したら最後、安全に着陸するまで飛び続けるしかありません。「路肩に一度停まって」ゆっくり考えることができません。時速1,000キロスピードの中で一時停止が許されない点は、他の乗り物と大きく違うところですね。

即時の判断を迫られるスピード感のある仕事の中で、起きていることを正確に捉え、冷静な対応を取れる人。
こうした人であればマルチタスクをこなしながら、航空業界を安全に"運航”していけることでしょう。

■まとめ


この記事では 元CAが語るパイロットに向いてる人の特徴3選をお話しました。

3つの特徴を改めてお伝えすると、以下の通りです。

特徴1 絶対あきらめない、投げ出さない
特徴2 先を見通す力がある
特徴3 冷静な判断力・対応力がある

特徴をまとめると、「先を見通し冷静な判断をする、絶対物事を投げ出さない人」がパイロットに向いている、といえるでしょう。

ただし、上記の特徴にあてはまらないと感じても採用される可能性は十分にあります。

私が勤務していた航空会社でも本当に様々な個性の方がいらっしゃいました。今回のご紹介はぜひ参考程度にとどめておいて下さいね。

ここからは余談ですが・・・

意外に思われるかもしれませんが、コミュニケーション能力に関してはイメージほど重要視されません。

訓練中など特別な期間を除けば、ほぼ毎回初めての人と組んで長時間のフライトを過ごします。

また、フライト先でも初めて会うグランドスタッフとのブリーフィング(簡潔な打ち合わせ)で、間違いのないようフライト情報のやり取りをする必要があります。  

ある程度人見知りせずに、直ぐに信頼関係を構築できることは必要ですがフライトが終わったら終了で、特定の人と長期にわたる関係性の構築は求められません。

入社後、ヒューマンファクター(人間の行動特性)による航空事故を未然に防ぐため、コミュニケーションスキルを徹底的に訓練するのでそんなに心配する必要はありません。

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