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喪中ハガキを受け取った後で気持ちを表したいときに

喪中ハガキが届くことが多くなりました。
コロナ禍のせいで、ずっとお知らせしないまま、年賀欠礼のタイミングで訃報をお知らせする遺族がきっと急増したように思います。
かくいう私もその一人です。
だから受け取る側にとっては、喪中ハガキで初めて亡くなったことを知ることになるので、驚く人も少なくありません。
特に親しかった人の驚きはひとしおでしょう。
親しさや関係性にもよりますが、何か気持ちをお伝えせずにはいられない、と思う人も、きっと少なくないことと思います。
亡くなってから何ヶ月も経っているこの時期、どうするのがよいのでしょう?

1)香典を贈る
お悔やみのお手紙を同封して現金書留で香典を送る。

2)お供えを贈る
故人にお供えするお線香やお花などを贈る。

3)お手紙やハガキを送る
喪中ハガキの差出人宛に、メッセージを送る。

大きくはこんなところでしょうか。

どれが正しいということもなく、関係性によって、どうするかを考えればいいこととは思いますが、遺族の立場で何より嬉しかったのは、お手紙やハガキでした。
それも定型文ではなく、故人との思い出を書いてこられたものは、本当に心が癒されるものでした。
いただいたお手紙を読み、思わず、故人の晩年の様子などを書いたお返事を出ししました。
そうやって故人を想う時間をもらえたことも、ありがたく、嬉しかったです。

おそなえをいただくこともありがたく嬉しいことですが、今の住宅事情を考えるとどうでしょう。

今は自宅に仏壇がない人も増えています。
お骨があるうちはともかく、納骨をすませた後、今の人は、皆さんどうされているのでしょう。

かつて、私は喪中はがきを受け取ると、しばしばお花を贈っていました。
でも考えてみれば、日本の狭い住まいの場合、大きなお花をいただくのは、人によって迷惑になっていたかもしれません・・・。
お線香を贈る方も増えているようですが、実際に受け取る人の話を聞くと、それもなかなか悩ましいようです。
先日、5年前にお連れ合いを亡くされた女性は、「喪中ハガキを出した後に続々とお線香が届き、何年経ってもお線香がなくならない」と話していました。
クリスチャンの方は使う機会すらありません。
供養の気持ち(≒故人を想う気持ち)をモノで表わす、というのは実に難しいものだとつくづく想います。

それでも、先日私がいただいて嬉しかったのは、メッセージカード付きのお花のギフト券でした。
まずお手紙が届き、その翌日にお花のギフト券が届いたのです。
お供えのお花を、欲しいときに、お部屋にあった大きさで、好きなお花を好きな形で好きな量買えるので、いつでもありがたくお供えできます。

こういうことも、実際に父を見送ったからこそ、実感できることでした。
やはり、こういうことは定型通りのカタチではなく、気持ちなのだと改めて想います。

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