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【キャリコン試験対策】面接試験でここが変わる?!(JCDA)

 いよいよ面接試験が始まります。今回は、あくまで私見になりますが、以下の3点についてお伝えしたいと思います(時間のない方は、最後の「まとめ」だけお読みください)。

1.変わると推測する3つの理由

(1)第15回の試験から「2020年度」の取り扱いになり、開催年度が替わった(第14回試験は2020年3月に実施されているが、開催年度は2019年度の扱い)。

(2)第14回までの実技試験は、受験団体によって出題形式・評価項目等の乖離があったが、受験回を一度スキップしたことにより、受験団体間で摺り合わせる時間的余裕があった

(3)第15回から実技試験の試験範囲が初めて公開された。

 上記の理由により、実技(論述・面接)試験は何らかの変更があると思われます(この内容は論述試験の前に公開すべきでした。受験生の方には大変申し訳なく思います)。

 くわえて各受験団体のホームページにある第15回の試験要項や受験案内に記載されている出題形式の文言が第14回の試験と同一であるにも関わらず、論述試験の出題傾向が一部変わったこともあげられます。

2.変わるとしたら何か(見立て)

 以下は何かが変わるとした場合の可能性です。結果的には何ひとつ変わらないかもしれません。あくまでご参考としてお読みください。

(1)試験会場内の環境
 ①座席の変更
 →これまでのハの字の配置から安全性を配慮して、アクリル板やビニールカーテンを利用したクライエントと向かい合わせ正面やキャリ協のように机を使ったL字の配置になるかもしれない。

 ②置き時計を設置
 →キャリ協ではこれまで置き時計が設置されているため、受験団体間で条件を同じにする目的で統一化するかもしれない。ただし、試験では面談の冒頭部分の設定であることからタイムマネジメントは不要であることを意味づけるためにこれまで通り、時計は置かない可能性が高い(あくまで推測)。

(2)ロープレ(面談)
 ①クライエント情報を確認したあと回収される
 →過去の試験では回収されてしまった受験生も一部いたが、今回から公平性の観点から「全員回収」に統一されるかもしれない(個人的には統一するなら「全員回収しない」にすべきと考えます)。

 ②クライエント情報に「来談目的」が追記される
 →これまで「来談目的(相談の概要)」は事前に開示されていなかったが、キャリコンと技能士で今回試験範囲が統一された背景から追記されるかもしれない(上位資格の技能士の試験では事前に告知されている)。ただし、そもそも試験制度が違うことや面談の難易度が上がることも想定されるため、実施される可能性はかなり低いと思われる。
 
 ③クライエント情報は知らないという前提に変更
 →これまでクライエントの開示されている情報は知っている(聞いている)という前提であったが、技能士の試験と同様に「知らない」という前提に統一される可能性はある。ただし、上記②の理由と同じで実施される可能性は低い。

(3)口頭試問
 ①質問が固定化される
 →第14回以前の試験では、質問の内容と数が試験官によってバラバラであったが、キャリ協のように均一化される可能性はある。その場合、これまであった試験官から追従される質問(掘り下げる質問)はなくなるだろう。なお、口頭試問の最後の「将来展望」については、表に出ていないものの評価区分のひとつでもあるため、高確率で今後も維持されると思われる。

 ②質問の内容が変わる
 ・良かった点、悪かった点(出来た点、出来なかった点)
 →本来、自己評価(受験生)と他者評価(試験官)が一致するかを確認する質問のため、変更はないと考える。ただし、技能士2級では「悪かった点(出来なかった点)」を「改善すべき点」と質問されるため、変更になるかもしれないが、可能性は低い。

 ・CLの主訴
 →論述試験の出題に合わせて「CCの考えるCLの問題とその具体例」へ変更される可能性はある。今回の論述試験で第14回以前との変更点は[問い3]に「具体的な例をあげて」が追記されているが、面接試験の評価区分にある「主訴・問題の把握」に変更はない。主訴という言葉自体、JCDA特有の表現であるため、これまで通り「CLの主訴は何か」という質問から変わりはないと思われる。

 ・今後の展開について
 →論述試験の出題に合わせて質問に一部追加があるかもしれない。今回の論述試験で第14回以前との変更点は[問い4]に「全体の相談者の語りを通して、相談者像を想像し」と「その理由も含めて」が追記されているが、面接試験の評価区分にある「具体的展開」に変更はない。しかし今回は、面談の進め方(プロセス)と根拠(具体例)がより問われる内容になる可能性はある。

 ・増えた場合の追加質問
 →論述試験の出題に合わせると以下のような質問が考えられる。
 「今回のクライエントはどんな人だと思いますか?」これは過去の試験でも質問されている内容であるが、論述に「相談者像を想像し」という項目が追加されているため(「◯◯像を想像し」という「像」が重複している表現は適切でないと思うが)、今後の口頭試問で定番の質問になるかもしれない。
 
③制約条件の付与
 →質問の内容が変わったり、質問数が増えたりした場合、試験全体のタイムマネジメントが難しくなるので、解答時間を制限する目的で試験官から「質問には端的に答えてください」と指示があるかもしれない。また、これまでは5分のタイマーが鳴っても回答を続けられたが(一部例外を除く)、キャリ協にあわせて5分経過したら終了という条件に変わる可能性はある。

 まだ他にも変更になる項目があるかもしれませんが、私が考えられるのは以上になります。

3.まとめ

 ここまで長々と推測を並べてきましたが、何よりも重要なことは、試験の内容が変わっても変わらなくても、受験生の皆さまがやることは変わらないということです。

「目の前にいるクライエントの話を聴く」

 つまり「キャリアコンサルティング」を行うということです。試験の本質はここにあります。どんなクライエントであっても相手を受容し「今日ここに来てくれたのは何があったのだろう」と好意的関心を持って、面談に臨んでください。椅子の配置が換わろうが、口頭試問の質問が増えようが、クライエント情報に変化があろうが、結局やることは一緒なのです。

「きっと何か変わるかもしれない。でも自分がやることだけは変わらない」

 このように考えて、面接試験に臨んでいただきたいと思います!でも試験当日に待合室や受験会場での試験説明に疑問が生じたら、迷わず案内係や試験官に質問してください(とにかく今回は案内係や試験官の話に全集中です)。

 これまで頑張ってこられた受験生の皆さまが試験当日に最善を尽くせるよう心より祈念します。(ジャン・一)

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