仕事に上下なんて無い

こんにちは!
人の個性を仕事につなぐHRコンサルタントのまいです。

今から10数年前。
私が社会保険労務士として独立したばかりの頃。

事務所の近くの駐車場に停めてあった私の車のタイヤがパンクしてしまい、レッカー車を呼びました。


しばらくすると長く大きなレッカー車がやってきて、狭い駐車場に難なくスイスイと奥まで入り込み、 あっという間に私の車を駐車場から運び出してくれました。


私はすっかり感心して、レッカー車を運転していた男性に思わずこう言いました
「すごいですね!運転上手ですね!
私には絶対に無理です。本当にありがとうございます!」

それを聞いた男性はポカンとした表情をして、しばらくの間
呆気にとられていました。


そして、おもむろにこう答えました。

「僕頭が悪いんです。
高校も途中でやめて中卒で何も取り柄がないんですよ。
車の運転ぐらいしかできないんです。
でもこうやって褒めてもらったのは初めてです」

そう言って笑顔で喜んでくれました。

「僕はトラックの運転手もしているんですが、
荷物を運んだ先のお店に顎で使われるんですよ。
遅いとか、早く荷物を下ろせとか、あっちに積んでおけとか
上から目線で偉そうに言われるんです。
だから僕はなめられないように、悪そうな外見にして強がっているんですよ。
荷物を運ぶのは低いやつのする仕事になってるんです」


それを聞いて私は、

「トラックの運転手の人が荷物を運んでくれるからお店には商品が並んで
みんな買い物ができるんですよ!とっても大切なお仕事ですよ!
それを上から目線で低い仕事だなんてとんでもない!!」

と、エキサイトしていました。


するとレッカー車の運転手は、

「そう言ってもらってホント嬉しいです!
自分のやってることなんて価値ないって思ってました。
なんだか、まいさんのおかげで人生前向きに考えられるようになりました」

そう言って、晴れやかな表情でレッカー車に乗り込み、
私の車を車屋さんに運んでくれました。

私は、彼の純粋に喜ぶ姿に感動しました。


仕事に上下なんてない。
もちろん法律に触れるようなことはしてはいけないけど。
お掃除だって、旗振りだって、全部大事な仕事。

仕事で人格を決めつけてはいけない。
仕事という役割をこなしている、同じ人間です。

家で子どもを育てたり、家事をしたりしている人も
崇高なお仕事です。

仕事は誰かのために役割をこなすこと。
特定の職業や収入の有無を指すものではないんです。
必ずどこかで人の役に立つようになっています。

自分ができないことを、他の人がやってくれて、
自分ができることは、他の人のために。

お互いに感謝して生きたいですね(^^)

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