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介護業界はどうしてアナログなのか?

新型コロナウイルス感染拡大が進んでいく中で、様々な業界で新しい働き方というのが実践されており、図らずとも日本全体のデジタル化というのは加速度的に進みつつあります。

そんな中で、未だ業界全体がアナログ体質であり、デジタル化・DX化が進んでいないといわれているのが「介護業界」です。

介護業界はその業務の性質上、デジタル化は難しいのではないかと思われがちですが、今もっとも業務効率を上げて、業界全体の底上げを図らなければいけないところでもあります。

そこで今回は、そもそもなぜ介護業界は未だにアナログなのかについてを中心に、介護業界とデジタル化に関する様々な問題について詳しく解説していくので、是非参考にして下さい。

介護業界こそデジタル化を進めていく必要がある業界である

介護業界は未だアナログ体質が強く、デジタル化が進んでいない状態にあります。

しかしそんな介護業界こそ、日本の中でもデジタル化を急速に進めていかなければいけない業界なのです。

現在日本は世界の中でも有数の「少子高齢化」とそれに伴う「人口減少」が加速している国になります。

少子高齢化によって労働人口が少なくなっているにも関わらず、人口減少も進んでいることで、今後人手不足が新たなる若い人手によって解決するということを、私達日本国民は残念ながら期待することはできません。

既に2015年には4人に1人が高齢者となっており、今後は少ない労働人口で高齢者を支えなければいけないということが見込まれます。

そんな中で、高齢者の生活を支えている介護業界は、今後より一層の需要が見込まれるため、どの業界よりも効率的かつ生産的な働き方をしなければいけません。

そのためデジタル化が急務になってくるというわけです。

介護業界が未だアナログ体質な3つの理由

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そんなデジタル化がどこよりも必要な介護業界ですが、なぜ未だにアナログ体質のままなのでしょうか。

介護業界がアナログな理由として、主に以下の3つの理由が挙げられます。

そもそもデジタル化を進める人材がいない(人材不足)
デジタル化へ反発する人が多い
デジタルを導入するコストがない
以下でそれぞれについて詳しく解説していきます。

そもそもデジタル化を進める人材がいない(人材不足)

介護業界が未だにアナログな理由として、そもそもデジタル化を進める人材がいないというのが挙げられます。

確かにデジタル化というのは便利で、業務をより効率的にしてくれるものではありますが、それを導入する人材がいないと始まりません。

介護業界は基本的に慢性的な人材不足に長く悩まされている業界であるため、そもそもデジタル化を導入することのできる人材がいないという課題が存在します。

厚生労働省の調査によると、介護業界に対する需要はおよそ250万人近くあるにもかかわらず、介護職に従事している人は200万人に満たないそうです。

そのため需要に対して約50万近く人手が足りなくなる計算になっており、今後この数値はますます悪化していくことが予測されます。

デジタル化に反発する人が多い

介護業界がアナログな理由としては、デジタル化に反発する人が多いというのも主たる理由の一つです。

これは実際にデジタルを使いこなさなければいけない職員の意見に思う方も多いかもしれませんが、実は介護を必要としている高齢者にも多いため難しい問題になっています。

現在高齢者として介護を必要としている人の多くは、デジタル機器にそこまで慣れ親しんでこなかったという人が多く、そもそもデジタル化に不信を感じるという人が多いです。

そのため何か新しいテクノロジーを導入しても「高齢者をそんな機械で管理するとはなにごとだ」という理由から「デジタル機器から発せられる電磁波って身体に悪いんでしょう」というものまで、様々な反発を受けてしまいます。

そのためデジタル化を進めるにあたっては、こういった反発をどのように解消していくかということも考えなければいけません。

またこういった高齢者から受ける反発だけではなく、職員からもデジタル化に関する反発を受けるということは十分考えられます。

今まで慣れ親しんでこなかったデジタル技術をわざわざ取り入れるよりも、今のままでいたいという方が多く、デジタル化が一向に進まないという場合もあるので、アナログから脱却しようと考えている場合は、こういった職員の反対というのも考慮しなければいけないでしょう。

デジタルを導入するコストがない

アナログから脱出してデジタル化を進めるためには、それに伴いネットワーク環境を整え、新しいデジタル機器の導入が不可欠になります。

ここで立ちはだかるのがコストの問題であり、そもそもデジタル化をするほど予算がないという現場が多いでしょう。

また導入するものによっては、デバイスだけではなくサービス利用料を月毎に支払うひつようがあるなど、維持コストもかなり必要になってきます。

こういったコストの面から、デジタル化を進めることに躊躇している介護施設というのは多く、アナログのまま一向に進歩しない原因でもあるでしょう。

しかし最近では、国自体がデジタル化を推進していることから、様々な補助金制度なども整えられつつあるので、コストに関して少しづつ明るい展望が見えてきています。

介護業界がデジタル・DX化することで得られるメリット

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介護業界がデジタル・DX化することで得られる主なメリットというのは以下の通りです。

事務作業の軽減
効率的な介護の実現
個々人への負担減少
生産性を挙げて離職率を防ぐことが可能
それぞれ順番に詳しく解説していきます。

事務作業の軽減

介護業界では、未だにアナログな状態が続いているため、他の業界ではあまりみられないほど紙媒体の書類を扱っているという光景が多くの施設で見られます。

特に制度の改正によって、それに伴う手続きなどが多く要求される介護業界では、毎日のように書類が溜まっていってしまうという現状が続きペーパーレスにすることが求められています。

そのため少しでもデジタル化をすることができれば、介護職員の日々の業務における事務作業の負担をかなり軽減することができるため、人の手が必要な介護本来の仕事に集中させることが可能です。

効率的な介護の実現

アナログ状態が常態化している介護業界にデジタル・DX化を取り入れることができれば、日々の業務をより効率化することも可能です。

例えば、デジタル化を取り入れることによって、以下のようなことを実現することができます。

定期巡回による訪問介護のオペレーター要件の緩和
日々の排泄に関するより効果的な分析
高齢者の歩行支援
利用者の介護を記録し共有
簡単に例を挙げただけでもこれだけのものが存在しており、デジタルの導入によってかなり効率的な介護をすることが可能です。

こういった側面からも、介護業界にデジタルを取り入れアナログから脱却することは、かなりのメリットがあるといえます。

個々人への負担を少なくする

デジタルを導入することで、効率的な介護を実現するということは、個々人への負担を少なくするということにも繋がります。

機械補うことができるところは機械に任せ、人が必要なところだけにリソースを使うといったことができると、大きく負担を減らすことができ、介護魚介の人手の足りなさをある程度カバーすることもできるでしょう。

生産性を上げて離職率を防ぐ

ここまで様々なメリットを紹介してきましたが、こういったことを達成することによって、介護職員の生産性をより上げるということが達成できます。

生産性を上げることができれば、働き甲斐を感じることにも繋がり、離職率を防ぐこともできるでしょう。

特に介護業界というのは、一人一人の業務負担が大きくなることによって、著しく生産性が下がってしまうことがよく起きてしまいます。

生産性が下がれば働き甲斐なども感じることができず、最終的に離職へと繋がりかねません。

厚生労働省が行なった調査によると、介護職における離職率は約15%前後となっており、他の業種よりも比較的高くなっています。

こういった状態が続いてしまうと、介護業界の人手不足を解決することができず、最終的に携わる一人一人への負担も大きくなり、また離職率が高くなるといった負のスパイラルが続いてしまう可能性も…。

そのためデジタル化を推し進めて、生産性を向上させるということは、今後の介護業界において必要不可欠なことといえるでしょう。

介護業界の脱アナログを達成するためには

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介護業界全体のアナログ化を行なうためには、業界全体の取り組みとともに、国による支援というのが必要不可欠です。

現在介護業界に対する国が行なっている支援として有名なものは「ICT補助金」というものでしょう。

デジタル化を進めるためには、様々なデジタル機器が必要となり、それには多くの予算というの必要です。

こういったデジタル機器を揃える負担をなくすために、政府は補助金を交付しています。

様々な支援を活用しつつ、できうる限りのデジタル化を進めるというのが、介護業界における目下の目標になるでしょう。

まとめ

今回は介護業界が未だアナログである理由から、デジタル化を進めると得られるメリットまで、様々なことについて解説してきました。

介護業界は、日本の様々な業界の中でも将来に向けてデジタル化をしていかなければいけい業界の中の1つです。

そのため今後は、国による支援を活用しながら様々な介護施設などでデジタル化を進めていくというところも多くみられるでしょう。

もっとも忘れてはいけないのは、デジタルを導入することによって、利用者である高齢者の人々が安心して過ごせるかということです。

デジタル化を進めることが目的となってしまい、利用者ファーストの心を忘れないよう常に心がけておきましょう。



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