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【研修医のためのリハビリテーション医学】体幹が弱い、と言っても実は奥が深い

特にスポーツを本気でやられていた方は、「体幹が弱い」という言葉を聞き慣れているのではないでしょうか?

そんな体幹機能/バランス機能ですが、リハビリテーション医学ではしっかり科学されています。

しっかり勉強していきましょう!

体幹機能・バランス機能とは

○体幹とは

体幹とは、頸部/胸部/腹部および腰部のことであり、これらの部位の筋力に加えて、体位の保持に関連する姿勢反射や垂直認知も体幹機能の要素と考えられている。

○バランス機能とは

バランス機能は、支持基底面に対して身体質量を制御する機能と定義され、筋骨格系、感覚機能(視覚、体性感覚、前庭感覚)知覚統合、認知機能など多くの要素の相互作用として捉えられる。

評価

○体幹機能障害の測定

体幹機能障害の測定は、体幹筋力/姿勢反射反応/垂直認知などを個別に評価するか、Trunk Impairment Saleのようにそれらを包括的に評価する。

体幹機能に関する能力低下の評価としてはTrunk Control Testが簡便なため広く用いられている。

○バランス機能の評価法

Functional Reach TestやBerg Balance Scale(BBS)、Balance Evaluation System Test(BESTest)が用いられる。

訓練の適応

骨折後や整形外科術後に重要。高齢者/虚弱者にとっても転倒予防効果が報告されています。

脳卒中/パーキンソン病/脊髄小脳変性症(SCD)などの神経疾患においても必要となることが多い。

訓練の実際と注意点

体幹機能訓練は、体幹筋力/持久力訓練/体幹への深層筋へアプローチを含む安定性訓練などが行われる。広義にはバランス訓練の要素も含まれることが多い。

バランス訓練は、静的安定性/動的安定性/予測的姿勢制御/反応的姿勢制御/知覚訓練(感覚戦略/姿勢アライメント/安定限界)、二重課題という要素があると考えられている。

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