【リハビリに必須の栄養スクリーニングツール】CONUT値の評価方法と使い方
CONUT(Controlling Nutritional Status)
リハビリテーション病棟に入院している患者の20%から50%が低栄養状態にあると報告されています💦
特に我々の主戦場である回復期病棟に入院することの多い高齢者、神経疾患を持つ患者、骨折後の患者は特に低栄養のリスクが高いです!
私は低栄養の可能性のある患者をスクリーニングするツールのうち、CONUT値を使用しているので、皆さんにも共有させていただきます!
概要
CONUT値は、患者の栄養状態を評価するために開発された血液検査ベースのツールです。特に入院患者の栄養状態を管理し、栄養介入が必要かどうかを迅速に判断するために使用されます。このツールは、アルブミン値、総リンパ球数、総コレステロール値の3つの指標に基づいて評価を行います。
評価項目とスコアリング
CONUTスコアは、以下の3つの指標を用いて計算されます。
1. アルブミン値(g/dL)
- 3.5以上:0点
- 3.0~3.4:2点
- 2.5~2.9:4点
- 2.5未満:6点
2. 総リンパ球数(/mm³)
- 1600以上:0点
- 1200~1599:1点
- 800~1199:2点
- 800未満:3点
*白血球数×リンパ球分画%/100 =で計算します!
3. 総コレステロール値(mg/dL)
- 180以上:0点
- 140~179:1点
- 100~139:2点
- 100未満:3点
スコアの解釈
- 0~1点:正常栄養状態
- 2~4点:軽度栄養不良
- 5~8点:中等度栄養不良
- 9~12点:重度栄養不良
私は覚えるのが面倒なので、HOKUTOでCONUT値を計算しています!
また血液検査結果で自動的に表示される病院もありますよね!
栄養不良と判定された患者はリストアップしておき、GLIM基準に当てはめて栄養状態をフォローします!
また基礎代謝と活動代謝を計算し直して、現在提供している食事のカロリーと比較し修正を行います!
↓私が時間がない時に使っている無料の計算ツールはこちら↓
CONUT値をスクリーニングに使用するメリット
-迅速かつ客観的:血液検査データを基にしているため、主観的なバイアスが少ない!
-簡便:既に日常的に行われる血液検査項目を使用するため、追加の検査が不要!
-包括的評価:免疫機能、栄養状態、エネルギー供給のバランスを総合的に評価できる!
CONUT値をスクリーニングに使用するデメリット
- 血液検査が必要:血液サンプルを必要とするため、即時性に欠ける場合がある💦
- 急性期の影響:急性疾患や炎症の影響を受けやすく、必ずしも長期的な栄養状態を反映しない場合がある💦
↓栄養評価の全体的なまとめはこちら↓
https://note.com/care_doctor2023/n/ne73d35e15a51
適切な栄養療法により、患者の回復を促進し、再入院のリスクを低減することができます!リハビリテーション病棟における栄養管理は治療計画の重要な一部であり、医療チーム全体で取り組みましょう!
出典:
1. Hospital and Community Nursing, "Nutrition in the Rehabilitation Setting", 2020.
2. Clinical Nutrition, "Prevalence and risk factors of malnutrition in rehabilitation patients", 2021.
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