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不眠時・不穏時の指示

1.不眠時指示

1-1.不眠時指示の例

<基本の処方>
患者さんが希望するとき,スボレキサント(ベルソムラ®)1回15mg(1錠)
<若年者で転倒のリスクがほとんどない場合>
患者さんが希望するとき,ゾルピデム(マイスリー®)1回5mg(1錠)
または,エスゾピクロン(ルネスタ®)1回1mg(1錠)
<内服できないとき>
 ヒドロキシジン(アタラックスP®)1回25mg+生食50mL 30分で点滴静注
※不眠時指示は,せん妄を発症しておらず,なおかつせん妄発症リスクが低いと考えられる場合に限って用いる.

1-2.不眠時指示の留意点

・不眠時指示は‘‘患者さんが希望したとき”にのみ使用すべき
・不眠時の薬剤としては副作用が最も軽いものを選択する

2.不穏時指示

2-1.不穏時指示の例

<糖尿病の合併なし>
クエチアピン(セロクエル®)1回25mg(1錠,1時間空けて2回まで)
<糖尿病の合併あり>
リスペリドン(リスパダール®)内服液1回0.5mg(1時間空けて2回まで)
<内服できないとき>
ハロペリドール(セレネース®)1回2.5mg+生食100mL 30分で点滴静注(1時間空けて2回まで)

※バイタルサインの指示にも該当する場合は,不穏時指示使用前にDrCall

2-2.せん妄予防の処方

・ラメルテオン(ロゼレム®)1回8mg(1錠)1日1回就寝前
 または
・スボレキサント(ベルソムラ®)1回15mg(1錠)1日1回就寝前


参考文献
レジデントノート VoL.23 No.3(5月号)2021

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