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人生とか、宗教とか

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人生とは、みたいなことが気になる年頃になってきました。アメリカでの主要な宗教であるキリスト教や、実体験や書籍などを通じて考えたことを載せます。
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#アメリカ生活

【洋書レビュー】The Prodigal God 宗教書の限界を垣間見る(前編)

こんにちは。師之井景介です。今回の洋書レビューは”The Prodigal God” / 著 Timothy Keller 。”「放蕩」する神”として邦訳もされている、キリスト教関係の本です。 概要新約聖書”ルカの福音書”15章では、罪人や徴税人(権威から見下されている人たち)に教えを説くイエスを、パリサイ派や律法学者(ユダヤ教の権威)が批判するシーンが描かれます。これに対しイエスは”「放蕩息子」のたとえ”を用いて説明しました。 詳細は後ほど引用しますが、この放蕩息子の寓

宗教と信仰について

こんにちは。今回も宗教絡みのお話ですが、別に不穏な話ではない(と思う)のでご安心を。 教会と礼拝私が住む場所は”バイブルベルト”と呼ばれる地域に含まれます。教会がそこかしこにあり、大きなものから小さなものまで、至るところで見かけます。それだけ教会というものが文化や地域に浸透しているのでしょう。 毎週日曜には、教会での礼拝があります。最近は足が遠のいていますが、キリスト教を学び始めた頃はよく行っていました。コロナ禍においてはオンライン礼拝に切り替わりましたが、最近は現場での

キリスト教の話

私はここアメリカの、オハイオ州の都市シンシナティ近郊の街で働いています。この地に渡ってから、キリスト教(主にプロテスタント)について知りました。これから何度かにわたり、キリスト教について綴りたいと思います。 宗教怖い”宗教”と聞いただけで「怖っ」と思ったり、薄暗い地下の祭壇とか儀式とか生贄とかを想像してしまう人って、意外と多いのではないでしょうか。そういう方は、宗教アレルギーもしくは宗教とカルトの区別が付いていない可能性が高いように思います。 などと知ったような口を利く私