2023/06/18

これはただの日記だ。だから、特に起承転結もないし、ドラマティックな伏線や、エモい言葉回しも使わない。
ただ、俺が何かを考えることを、考えたことを文字に残せるような形にできる力を、なんとか残すためには何かを書いて、残さないといけないような気がしている。だから、日記をつけようと思う。

今日はあまりにも清々しいハレゾラが広がっていた。日々残業で体と心をすり減らしている俺は、パートナーの珍しい早起きについていけず、夢の中でスカイツリーへ旅立つのが精一杯だった。
だが、爽やかな風はそんな期待外れな朝も吹き飛ばす。布団を洗い、部屋を掃除し、街へデートに出かける。
古本を売りに出すとちょうど飲食店が開く時間頃までかかるという。

11時前の繁華街は人通りがすくない。ごった返しているはずの通りを開店前の店を見ながら手を繋いで歩く。噛みしめるでもない、かけがえのないものというのも大げさだが、じっくりと味わうような幸せを感じる。
辛味の強いまぜそばも、耳障りな雑踏も、二人でいられれば幸せになる。

 夕方にもなると、日差しはやわらいだ。少しまどろんだ昼寝を挟んで、夜はナポリタンを作ろうと思った。
子供たちの散髪を兼ねてスーパーまで歩く。
 幼かった子どもたちも、立派な自我が芽生えて、昔ほど連れたって歩くこともなかったが、本当にこういう空気はそんな子どもたちを引き出すだけの力がある。
 こんな爽やかな夕暮れ前を、あと何回子どもたちとあるけるだろうか、そんなことを少し思った。

 明後日は叔父の葬式だ。いつか人生が終わるとして、その日にすべてを諦められるほど、この人生を味わい尽くせるだろうか。

一人、文をたしなめるこの時間は、人生を味わい尽くす時間のひとつになっているだろうか。

そんなことを考えながら、今日の日記はここまでにしようと思う。

また明日。

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