Vol.01 HANAFUKUが離島に届けるもの(Episode.4)
前回の Episode.3 はこちら↓
午前8:30 配達終了、HANAFUKUが離島に届けたもの
佐久島の東集落にある八劔神社。その参道に出る通りを抜けて、田中さんは郵便局の前に車を停めた。海岸に向かって下る坂道の先に、男性が1人立っている。田中さんが呟いた。
「さっき電話をくれたお客さんだ」
電話のあったお客様に無事商品をお届けし、紫陽花の咲く阿弥陀寺周辺の民家へ配達する途中、田中さんが言った。
「船の警笛が合図なんだよ、警笛が聴こえる頃に東港あたりにいれば、大丈夫」
島東部の丘陵地帯にある集落での配達を終え、ワゴン車は東港近くの海岸沿いにある、民宿が立ち並ぶ地域に到着した。
すると西港からやってきた渡船が、警笛を鳴らしながら東港に姿を現した。どうやら予定していた時間内に配達を終えられるペースのようだ。
田中さんが民宿付近の家々に配達している間、僕は海岸沿いで田中さんの帰りを待つことにした。今年は海開きできるのかなぁ、と毎年夏になると賑わうはずの海水浴場を眺めた。
田中さんが配達を終えて海岸沿いに戻ってくると、島に雨粒が落ち始めた。
「降ってきちゃったね」
その時、先ほど東港に到着した船で島に渡ってきたのであろう、しおさい学校の生徒たちが自転車で通りかかった。子どもたちがすれ違いざまに「おはようございます!」と挨拶すると、田中さんも挨拶を返す。
「おはようございます!」
Fin
引き続き、HANAFUKU・田中彰さんへのインタビューを是非ご覧ください。佐久島への配達を始めたきっかけ、HANAFUKUのこだわりについて、田中さんに語っていただきました。
「Vol01. HANAFUKUが離島に届けるもの」全エピソードはこちら↓
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