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コミュニケーション、について。

昨日、帰り際に職場の後輩と少々長話をした。

彼のことを仮にTくんと呼ぼう。
Tくんは非常に優秀で、仕事ができる。
上司からも期待されているし、今は新しく入った新人さんの教育係もやってもらっている。

だが、Tくんは仕事熱心、というわけではない。
一筋ではない、という言い方の方が正しいのかな。
今の仕事には、一線を引いている。

彼の先輩は対象的だ。
Tくんよりもさらに優秀で、べらぼうに仕事ができる。
だけど彼は、─IT業界にはよくある話として─、仕事と趣味の境界があいまいだ、と思う。
そしてそれはTくんも強く感じていて、その先輩みたいにはなれないです、とこぼす。

そんなTくんは、なぜ一線を引いているのか。
有り体に言えば、他にやりたいことがあるからだ。

TくんはIT系の技術や仕組みよりも、根幹にある人の考え方とか、ビジネス自体の方に強い興味を持っている。

ただ元々の性格として、あまり積極的にコミュニケーションを取るタイプではないという。
そういう話をしていたとしても、自分から輪に加わることはあまりない。

かといって興味が無いのかというと、そうではなくてむしろ逆。
めちゃくちゃ興味を持っていて、話をしたい。
でも、なかなか話ができなくて、コミュニケーションが苦手なんです、という話だった。

Tくんと話していて、コミュニケーションという言葉は、便利すぎて逆に事を難しくしてしまっているな、と思った。

Tくんの例で言えば、コミュニケーションが苦手だ、という。
でも、1対1で話せば1時間以上も話が出来るし、自分からどんどん積極的に質問もできる。
ここぞとばかりに、普段気になってたんですけど、と話が盛り上がる。

勝手に思うに、たぶん苦手なのは自分が話したい話題を切り出すこと、なんじゃないかな。
真面目すぎる話は好まれないこともあるし、同僚とかだと話しにくいこともある。
でもそれをコミュケーション全般が苦手だ、と自分で思い込んでしまうと、それは自分本来の可能性にも蓋をしてしまうことになるな、と感じてしまった。

漠然とTくんの話を聞きながら考えていたことを、いざ書きながら整理してみるとやっぱり難しい。
自分も同じようなことをしてしまってないか、都度振り返りをしないといけないな、と思った。

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