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09/07 リ・プレイ

「ここがさっき言ったコントロールセンターと呼ばれるフロアだ、階層主は留守のようだな」

アイリスは息を呑んだ。眼前に広がる光景は、輝く有機体のようだった。壁面を這う青い光脈、天井から垂れ下がる結晶、そして足元で蠢く影。これがNexus、知識と力の源泉だった。

「魂の…連なり…」
半透明な合わせ鏡のような結晶は、覗き込んだ自分の姿が歪み、無数に反射し、誰か別の人物たちに覗き込まれているような。

「…の接合点ノードだ。驚いたか?」マケイヌが笑う。
「Nexusは冒険者や研究者の魂を糧に成長する。…普通なら封鎖される危険地帯だよな」
「でも、魔術師ギルドは...」
「ああ、奴らは『利用している』つもりさ。王もな。だがNexusも同じことを考えている・・・・・んだ」

アイリスは周囲を見回した。確かに、ここは閉じた世界。完璧なルール作りのための実験場だ。新しい世界の。
「マケイヌさん、あなたも...」
「私も自分の知識欲のためにNexusを利用しているに過ぎない。まだまだ低階層チュートリアルだがな。君は結局どうする?」

一瞬の躊躇の後、アイリスは頷いた。「私も覚悟を決めました。このゲームに参加します」マケイヌは満足げに微笑んだ。
「よし、では行こう。我々の『Relog』が始まるぞ」

二人は深みへと歩を進めた。響く足音は反響の先でキンキンとした音に変わっていき、Nexusは彼らを歓迎するかのように、新たな通路を開いていく。知識と力を求める者たちの終わりなき再挑戦リプレイだ。

再プレイ性が高いというのはどういうことか

それは「次やれば勝てる」であろうと思われる。
しかし普通のローグライクではそうはいかない。
状況はプレイ毎に変わるからだ。では、変わらなかったら。
さっき死んだところの少し前から、別な動きを試せたら。

ローグライクの遊び方に「同一シード並走」というのがある。
多くはエンドコンテンツの余録であったりするが、これをもっと主軸に置きたい。もちろん同じ条件でなら如実にプレイヤースキル差が出る。それどころか、さっきのプレイをなぞれば同じ場面に同じ条件でもう一度挑めるのだ。

失敗した原因が理解できているなら、次は失敗しようがない。自分のプレイだけでなく、他人のプレイまで見れるとしたら。攻略サイトを見てしまうようなものだが、そのあたりに抵抗がないライトプレイヤーも、このゲームのターゲットになっている。カンニングでもなんでもして、高難度なダンジョンを誰よりも深く潜り、報酬を得、記録を打ち立てるのだ。

シード指定できるゲームはいくつかあるが、アクションゲーム的なものが多く、ターン制のものはあまりない。深く調べてないけど。アクション性のあるやつだとプレイ再現性というよりもサンドボックス的な意味での素材の散らばり、手つかずのバイオームをバリバリと掘って世界を作り替えていくという部分のために存在していることが多い。ローグライクの皮をかぶったサバイバルクラフトだな。シード指定しても展開は容易に変わり、多くの場合はすぐに意味を無くす。素材の散らばりなんかには意図的なレベルデザインは必要ないし、そうであっては困る。だからこその世界生成なわけだ。

翻って本来的なローグライクでの生成はレベルデザインである必要がある。それそのものが冒険者を死に至らしめる仕掛けである必要が。配置された怪物などとの連携で危機が訪れ、偶然手に入れていたアイテムでピンチを打開する必要が。そしてプレイヤーの数だけそうした「シーンを」こそ生成したいわけだ。

ローグライクゲームにおける「同一シード並走」の概念は、単なるエンドコンテンツから主要なゲームプレイ要素へと昇華させる可能性を秘めている。日替わりダンジョンチャレンジとして実装することで、全プレイヤーが同じシードで生成されたダンジョンに「何度も」挑戦できる。これにより、単なる記録だったリーダーボードが本当の意味を持ち、真の意味でのスキル研鑽の目次になる。

重要なのは、この「学習」と「再挑戦」のサイクルがゲームの核心部分となることだ。プレイヤーは失敗から学び、次の挑戦で新たな戦略を試す。これは、従来のローグライクがランダム性の作る状況に対しての概念的な解決法となっていた部分を、具体的プレイヤースキルと戦略的思考にシフトさせる革新的なアプローチとなる。

このアプローチは、ハードコアなファンだけでなく、攻略情報を好むライトユーザーにも訴求する。それぞれのプレイスタイルに合わせた楽しみ方を提供しつつ、全てのプレイヤーが同じフィールドで競い合える環境を構築することが可能になるはず。

今日の進捗はインベントリの内部仕様確認。でも地面に置いて意味のあるアイテム(罠)を使おうとすればするほど実用上の想定外が出てくる・・・。多分ここが肝なんだろうなと思いながらボクセル背景も少しづつ。
ギミックも事前に脳内プレイできないのが多いのでもうちょっとイメージ力を高めたい。前述の罠強すぎるかもな・・・スコアの計算には組み込みたいけど罠ゲーみたいになっちゃう。そうだ今更だけどドアを付ける。マッピーみたいにしようかと思ったけど煩雑すぎてやめ。こんなんばっかり。
明日中には新タイルイメージ固めたい。

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