「暗黒館の殺人」を読んで
はじめに
昨日、ついに「黒館の殺人」(綾辻行人)を読み終えました。今は達成感を感じています。入試があり、まとまった時間を取りにくかったため、読み切るのにとても時間がかかりました。とはいえ、凄く魅力的な作品でしたので、今日はその魅力と感想を紹介したいと思います。
「暗黒館の殺人」とは?
「暗黒館の殺人」は綾辻行人さんの「館シリーズ」の作品になります。「暗黒館の殺人」は全4巻から構成されていて、これは館シリーズの中で最も長いです。帯には「畢生の巨作」という売り文句が書かれていますが、まさにその通りです。だからといって読むのが辛いのかと言えばそうではなく、綾辻行人さん特有の文章によって非常に読みやすい作品になっています。
登場人物
この作品にはたくさんのキャラクターが登場します。そして全員とても魅力的です。話し方、性格は一人一人特徴的で、非常に軽妙でテンポの良い会話を作り出してくれます。その中でも特に心に残ったのは「清」というキャラクターです。彼は早老症を患っています。早老症は生命にも関わる重篤な病気で、彼の母、望和はそんな清を産んでしまったことに強い責任を感じています。そんな望和を清は宥めて生活しているのです。清はまだ小学生でした。なんとも健気で親思いな人でだと思いました。
事件
事件の舞台は暗黒館。使用人である蛭山が殺されることから始まります。それをきっかけに次々と沢山の人が殺されていきました。主人公とその友人である玄児は犯人を見つけ出そうとしますが、アリバイ、トリック、動機などを調査していくと謎が深まるばかりです。そんな中で暗黒館に隠された秘密が少しずつ明らかになっていきます。
暗黒館とダリア
「ダリア」はこの物語で最も大きな役割を果たします。ダリアは暗黒館の初代当主の妻です。彼女の考え方は悪魔や不死を信じる恐ろしいもので、彼女が死んだあとも館に残り続けました。
解けていく真相
結局、真相は凄く簡単なものでした。考えてみれば当然のことだったのです。真相についてはこれ以上言うことはできません。ご自分で確かめてください。
感想
少しずつ真相に迫っていく感じがとてもゾクゾクしました。一応ミステリー小説というカテゴリーですが、ファンタジーや怪奇小説としても楽しめる作品です。ただ、綾辻行人さんの作品をたくさん読んでいた私にとっては何となく違和感を覚える部分もありました。偶然に頼り過ぎな感じがするのです。あまり文句をつけたくないですが、今までの作品に比べると理論感が少ないと思いました。
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