【旅ごはん・散歩ごはん】 草至庵(山梨県北杜市)
夏の八ヶ岳には多くの観光客が訪れる。どこの観光地、飲食店の駐車場も県外ナンバーの車で溢れている。そして彼らに人気な飲食店の代表格といえば蕎麦屋だろうか。八ヶ岳界隈にも多くの人気ある蕎麦屋が店を構え、この時期はどこもお昼時は混んでいる。
そんな時期に我が家でも大阪から母と弟がお盆休みを過ごしにやって来ているのだが、蕎麦を食べに行きたいという事で、ちょっと穴場的な蕎麦屋へと案内。僕自身は以前にも訪れた事のある、隠れた名店のひとつである。
こちらが北杜市の須玉と明野という地区の間くらいにある草至庵。築200年の古民家(庄屋)を活かした蕎麦屋で、店主は東京で修業してこちらで店を開いた由。
お盆休み期間とあってか、昼食のメニューはそばセットのみ。蕎麦を食べに来たので文句なし。席に着くとおしぼりが供されるがハーブが添えてあるので清涼感が伝わってくる。
さほど待つこともなく、料理が運ばれてきた。うちたてのざるそばに、自家栽培の野菜のてんぷらと漬物、そして庭で飼っている烏骨鶏の卵で作った出汁巻玉子。
蕎麦はいかにも手打ちの田舎蕎麦といった感じで腰の強い喉越し。自家栽培の野菜も新鮮で美味しく、これまた飼育しているという烏骨鶏の卵で作った出汁巻玉子も卵自体の味が濃厚で、全体を通して自然を、技巧に凝るではなく、素材の美味しさをストレートに満喫できるランチであった。
落ち着いてまったりと蕎麦を戴きたい方には、ちょっと判りにくい場所にあるが、お勧めの店である。
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