IMJものがたり56  アカデミー賞4部門ノミネート

アカデミー賞ノミネートで沸いている「ドライブマイカー 」。
プロデューサーは山本晃久くん。

僕が社長をしている時に彼はまだ入社していなかったが、
その後、2度仕事をする機会があった。

最初は京都府の観光PR動画制作。
「海の京都、お茶の京都、森の京都」の観光プロモーションを音楽を軸とした展開を企画し、
葉加瀬太郎さんに3曲からなる組曲を作ってもらった。

そして、この組曲を劇伴にしたPR映像を制作しようとC&Iエンタテインメントに
相談したところ、担当してくれたのが山本くん。

構成は映像も3部作で、浦島太郎伝説のゆかりの地であることを脚本に盛り込んでほしいというオーダーを山本くんにして制作してもらったのが「もうひとつの京都」。

神社仏閣だけじゃない京都の魅力がふんだんに感じられる作品に仕上がり、
見事にショートショートフィルムフェスティバルでグランプリ(観光庁長官賞)に輝いた。

2度目は三重県。
足立梨花さん主演の観光PR動画。こちらは残念ながら賞獲りはできなかったが、
伊勢志摩サミットの前の勢いづけになるおもしろおかしいPR映像が完成した。

いずれも著作権の問題で今はネットで見ることはできないが、
(葉加瀬太郎さんと森山良子さんのメイキング映像を見ることができるのでご覧ください)

元社長の無茶ぶりに懸命に応えてくれた山本くんの姿勢を
今でも覚えている。

その後、彼は映画「彼女がその名を知らない鳥たち」「寝ても覚めても」「スパイの妻(劇場版)」などを手がけ、第25回新藤兼人賞プロデューサー賞、第45回エランドール賞プロデューサー奨励賞を受賞する。

今思えば、地方自治体の安い制作費でよく受けてくれたものだ(笑)。
もうそんなお願いはできないが、
世に認められる前の才能との仕事は感慨深い。
あれから7年、忘れた頃に大きな喜びをもたらしてくれた。
山本くん、本当におめでとう。

楽しんでもらえる、ちょっとした生きるヒントになる、新しいスタイルを試してみる、そんな記事をこれからも書いていきたいと思っています。景色を楽しみながら歩くサポーターだい募集です!よろしくお願いします!