CAP A ROCK5月公演中止によせて

CAP A ROCKの5月公演も中止ということにいたしました。
これで当初発表していた皮切り公演は開催されずということになりました。
あまりにタイミング悪く出鼻をくじかれることになったことに関しては、少なくとも立ち上げた2月当初の僕にとっては残念なことだなと思っています。
が、今は今の自分がいるので、それをまとめるべくこのブログを書いています。
かなりまわりくどい内容になりますが、前回言った「"ライブハウスでロックバンドを見ること"の未来を真剣に考える」というのは変わっていないので、その前提で読んでもらった方が誤解は少ないと思います。
 
 
 
 
 
今回の事態は何をどう考えてもライブハウスという場所において難しい局面であって、世の中の沈静化への未来とはまた別の形で問題を抱えることになり、今まで考えてもみなかったことに対してどう考えるかが問われるのかなと思います。
各関係者の見解や熱意や怒りや祈りはそれぞれかと思いますし、僕の立場で何か言えることはあまりに小さいかと思うので、当プロジェクトでの話に集約します。
 
ライブハウスを変えよう
ライブハウスの魔法を知ってもらう努力をしよう
ライブハウスでちゃんとライブできるバンドがお金を稼げる世の中にしよう
そう思って1年以上かけて準備してきたプロジェクトですが、立ち上げ当初からは社会の形が決定的に変わったと思っています。
 
なので同じ構想でCAP A ROCKを開催できる未来を考えるというのは、現時点僕の中ででは優先度が低いかなと思っています。
そもそもライブエンタメが健全に成立していることが前提条件があって、ここ数年の音楽シーンのトレンドである大型野外イベントがちゃんとあるというのも重要なポイントだったと思うので、現状を踏まえて大元の構想のままいけると考えるのはあまり性に合っていません。
では今現在はというと、新しくなった社会でまず何をするのがベストかという方に思考がシフトしています。
もちろん世の中の動きに対して「やっぱり当初の構想をそのまま動かそう」とひらめく可能性も全然あるのですが、それは運勝負みたいなところがあるので、現時点では自分の考える常識の中でのことを一生懸命考える方が健全なのかなと思っています。
 
何にせよライブエンタメにおける社会の形が変わったと思っていて、それは科学的事実ももちろんそうなんですが、それよりそれぞれが得た常識の持ち方にかなり差があることが大きいかなと思っています。常識というと言葉が重いですが、みんな意見が割れたねみたいな話だと捉えて下さい。
貴賤みたいな話をしたいわけじゃないですし、もちろん僕も不勉強な点もあるし持ってる考えが間違いだと判明することも大いにあり得るので、正しい正しくないの話ではなくみんな意見が割れたね、ということ。
 
世の中がこの後順当な流れで少し落ちついて来たとしても、例えば僕が「ああこうこうこうすれば普通にライブできるじゃん」とか「こういう開催の仕方があってもいいよね」みたいなことを考えても関わる人間全員の共通認識として成立させるのはまあまあ難易度の高い努力がいるかなと思っています。
国、男女、会社、学校、友達、趣味、みたいなコミュニティのカテゴリの中で、また大きな要素が加わって、新たなコミュニティが作られるなみたいな認識でいます。
 
なので個人的には「コミュニティの分化に対応する」みたいなのが最適解かなと思っているのですが、それにも同様に「自分たちの理想だけで突っ走るか」VS「外からの目を気にするか」という論争がつきまとってくるような気がするので一人かつ過激派でない限りポンポン話は進みません。ちなみに僕は何事でも関わる人のポジティブな協力なければあまり楽しくないかなと思っています。
そう思うと本当に沢山の事を考える事になりそうかと思っています。考えるの好きなので。
 
強引に誰かが決定的なルールを作って、皆の今回の事態への関心度もマイルドになっていって自動的に共通認識ができるみたいな可能性も結構ある気がするので、そうなると意外とスッと元通りになることもあるかなとは思っていますが
なんにせよすごいパターンのシナリオがありそうなので、どの未来が来ても音楽にとって一番幸せなことを考える準備をしていたいと思っています。
となると、今やるべきことは当初通りのCAP A ROCKの構想を実行に移せるタイミングを待つよりかは、やらなきゃいけないことが沢山あります。
 
今だから考えられる音楽の幸せをきちんと考えて先へ進むことを、また日々やっていこうと思います。
その先に「ライブハウスでロックバンドを見ること」の未来に対する理想のアイデアが出てくるかもしれません。そこにCAP A ROCKの存在意義があるなら、そこを探したいと思っています。
あえなくプロジェクトが一旦止まってしまったことになりましたが、運営に協力してくれた人間からも「CAP A ROCKのポリシーは今回のことで諦めてしまうにはもったいないと思います」ということを言ってもらえました。
大丈夫です、僕の情熱は変わってません。
 
ひとまず企みを少し調整するべく、また水面下に潜ります。
また何か発表できることがあれば、このブログを更新しようかと思います。
とりあえず今は音楽を愛することをやめられない人が様々な形でがんばっています。
ご自身の気持ちが合うものだけを見るようにして、支えたいものがあれば支えてあげてください。
身体を大事にするのは別に今じゃなくても当たり前のことなんで、そこは各自いつも通りに。
できる人はしっかり働いて、できる人は無理しない範囲でお金を使ってください。
 
CAP A ROCKをまたよろしくお願いします。