見出し画像

バレエ感想⑳「Bright Step 2023」


ブライトステップは大好きな大川航矢さんやヴィクター•カイシェタも出るとは言え、平日のこの時間はキツイ…。ですが、バレエアステラスでジェシカ•シュアンさんの可愛さと優雅さに心を打たれ、もう一度見るべくブライトステップのチケットも買ってしまいました!

【ブライトステップ2023感想】

国内外の実力はダンサー達が集まる豪華なガラでした。前から大好きな大川航矢さんだけでなく、バレエ・アステラスで息を呑むような優雅さを見せてくれたジェシカ・シュアン、そして永久メイちゃんのパートナーとして日本でも大人気のヴィクター・カイシェタ、プロデューサーにまさかのマルセロ・ゴメスなど出演者が豪華すぎてビックリしました。

面白いなと思ったのが、まず初めに幕が開き、主催の西島さんが挨拶をしたのですが、その際にブライトステップを興した経緯や、コンセプトを観客に説明してくれたこと。ダンサーのセカンドキャリアなども考えさせられ、今までにない試みでとても興味深かったです。

そしてその流れで、ダンサー全員の紹介を行ったのですが、これもとても良かったと思います。なぜなら、私のように大川さん大好き💕ジェシカ大好き💕というようなバレエオタクはダンサーの顔を把握していますが、観客の中には誰が誰だか分からない人も沢山いると思います。バレエを披露してもらうだけでなく、1人のアーティストとしてきちんと名前と顔を観客に把握してもらおうという試みは新しくもあり、とても面白くもありました。ここで名前を覚えてお気に入りのダンサーが増えれば、そのダンサーの公演に行く観客も増えると思います。ダンサー達の今後も考えた素敵な取り組みだと思いました。

ダンサー達の紹介が終わった後にプロデューサーのマルセロ・ゴメスが出てきたのですが、相変わらずカッコいい😍 レヴェランスをするだけでなく、主催の西島さんと出会った経緯や、日本にこれた感謝を述べていましたが、これもストーリー性がはっきりしていて、とても良かったです。個人的に西島さんのスーツのブルーと、マルセロのシャツのブルーがリンクしていて、統一感があっていいなと思いました(偶然かもしれませんがw)

第1部

さて、肝心の演目ですが、なんとトップバッターに大好きな大川航矢さんが登場!パリの炎を踊ったのですが、まさかのパートナーが寺田翠さんじゃない!!!!!てっきり寺田さんと踊るとばかり思っていたので、驚きました。が、ABTの木村楓音さんは足が綺麗で、テクニックも強く、とても可愛らしかったです。そして大川さんはやっぱりすごい!伸びやかで、動きが大きく、ジャンプもステップもサポートも全てが正確で、風のように踊り、風のように去っていきました。やっぱり大川さんすごいです。こんなダンサーが日本に帰ってきてくれて、日本在住のバレエファンとしてとても嬉しいです。

次はもう1人のお目当て、オランダ国立バレエのプリンシパルのジェシカ・シュアンは山田翔さんと一緒に、アステラスでも披露した「コッペリア」のパドドゥを踊ったのですが、連日のステージに若干お疲れの様子・・・。とはいえ、優雅さと強靭さは健在で、改めてすごいバレリーナだなと感じました。見た目も踊りも優しい雰囲気がとても伝わってきて、こちらまで幸せになります。いつかオランダ国立バレエを見ることが出来るなら、絶対にジェシカの回を買いたいです。

山本勝利さんのSomeone to watch over meは色々と話題のマルコ・ゲッケ作品。コンテンポラリーというと暗くて体をクネクネするだけの、マジでよく分からない作品が多いのですが、これは山本さんの明るい人柄と朗らかな振り付けのおかげか、見ていて飽きなかったです。

大注目のヴィクター・カイシェタはブライトステップ副代表の奥村彩さんと「ラ・シルフィード」のパドドゥを披露。いやはやさすがマリインスキーでソリストを務めていた逸材です。出てきた瞬間、カイシェタのスタイルが他のダンサーとは全く違います。最近は色々な体型のダンサーにチャンスが回ってくるようになりましたが、やはり有名バレエ団で主役を張るには相当の身長や見た目も要求されるわけで、カイシェタが出てきた瞬間に選ばれた者というオーラが凄かったです。
シルフィードのパドドゥは綺麗なのですが、肝心のカイシェタのヴァリエーションがなく、なぜ人気者のカイシェタにもっと踊らせる演目にしなかったのか謎。おそらく副代表の奥村さんが踊りたい演目として選んだのかなと思いますが、観客としてはカイシェタにもっと踊ってほしかったと思います。

第2部

さて、初っ端からビックリしたのですが、「海賊」のパドドゥで出てきたイングリッシュナショナルバレエの猿橋賢さん、肌真っ白!絶対海に行っても長袖長ズボンで日傘さしていそうだなと思わせるレベルの白さです。アリの衣装もパンツがキラキラでエラく豪華で、真っ白すぎる肌と相まって奴隷感はゼロ。貴族のお坊ちゃんみたいでした。綺麗で上手でしたが、とにかく肌が真っ白だったことが印象に残りました。
メドーラを踊ったポーランド国立バレエの影山茉以さんは、実は大川航矢さんと寺田翠さん目当てに見にいった2017年のバレエアステラスに出ており、名前を存じ上げておりました。なぜ覚えてるかって、影山さんはトリで眠れる森の美女を踊って、オーケストラも盛り上がっていたのにパートナーの男性が大きくバランスを崩したのが妙に印象に残っていたからです。あ、影山さんは上手だったからこそ可哀想でした。
今回の海賊でもテクニックが強く、フロリナ王女みたいな衣装が可愛かったです。

ジェシカ・シュアンと山田翔さんは第2部では「Penumbra」というコンテンポラリーを踊ったのですが、ピアノの音色に合わせて踊る2人がとても優雅でした。ジェシカ、何踊っても素敵です。

次にゴパックで出てきた男性、どっかで見たことあると思ったら最初にみんなを紹介してた主催者の西島勇人さんじゃん!あれ、怪我してたんじゃなかったのか!

Skyler Maxey-WertさんのPaganiniはなんとマルセロ・ゴメス振り付け。筋肉の動きがよく見えて、面白かったです。

最後に、世界中で大人気のカイシェタは再び奥村彩さんとラ・バヤデールのパドドゥを踊ったのですが、出てきた瞬間「ん?アルブレヒト?」と言いたくなる衣装でビックリ。アルブレヒトみたいな黒い服に、グレーのタイツ、悲しげな顔、いやまんまアルブレヒトやんw  猿橋さんの海賊のパンツ借りた方がまだ良かったんちゃうか?
カイシェタやっぱり綺麗です。が、なぜこの演目にしたのか謎。バヤデールの3幕ってソロルのバリエーションないんですよね。2幕にすれば良かったのに。ハッキリ言ってカイシェタの無駄遣い。もったいないし、もっとカイシェタの踊りが見たかったので残念です。奥村さんもハッキリ言ってニキヤよりガムザッティの方が似合うと思うんですよね。WBDとか見てると回転すごい上手だし、なんでこっちを選んだのか謎。

で、そんなことを思っていたらまさかのコーダの曲がバヤデール2幕のコーダの曲w 

【ブライトステップ良かったところ】

①公演のコンセプトやダンサーの紹介をしてくれたこと。

公演の最初にブライトステップを興したきっかけや、ダンサーを1人づつ紹介してくれたこと。出演者への親しみも湧くし、なかなかない取り組みでとても面白かったです。

②出演者のチョイスが良い。

大好きな大川航矢さんやヴィクター・カイシェタだけでなく、日本ではまだあまり知名度が高くなかったジェシカ・シュアンなど、世界でも指折りの才能を持つダンサーを東京で見ることができて嬉しかったです。こういうガラ公演って数組は下手くそがいるのですが、このガラはみんなとても上手!マルセロのプロデューサー就任もすごいこと。主催者すごい!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?