欲求の手前の深淵に触れていく。
水やり用のホースが寿命のようだ。
蛇口を捻ると水圧でホースが外れてしまう。
この猛暑の中、じょうろをたぷたぷさせながら庭の水やりをした。
いつもならシャーッと全体をかけて終わるところ、じょうろなので一箇所ずつ水やり。
そこで最近たくさん花をつけてくれている百日草のある色に目を奪われた。
このオレンジの百日草。
そして君のその色は訴えかけてくるもんがあるねぇとついこうやって写真を撮った。
私はオレンジ色を見ると心がざわつく。
色彩心理的に分析しようと思えばいくらでもできる。
けれど、じーっと見ていると色々と頭に思い浮かぶことがあるので私的観測で整理してみることにした。
まず、このオレンジは、見るからに弾けていて、陰か陽かでいうと明らかに陽、暖色というカテゴリからも暖かみはもちろん、この猛暑にも通ずる暑さも感じる。季節はまさに真夏。
お祭りやイベントごとのような騒がしさ、人の集まる感じも。そして開放的で、欲望をさらけだすかのような行動なんかも。
さてここで、ここまで考察したイメージのような場所、気温など、私が得意でないところ。
だけど惹かれるのはなにゆえか。
ただもう少し見つめてみるとこの煌々と明るいオレンジがより明度を落とし、深くも見えてきたりもする。
それはさらけだした欲望の裏側なんじゃないかって。
何かをしたい!と強く願い行動を起こすその「したい」や「好きなこと」の前のもっと根底に大切にしていること。
そこを見ていく時がきたんじゃないかって。
表面的な部分のもっと奥のところ。
それは時にまだ触れたくなくて、触れたらただ楽しい!好き!でできたことがそうでなくなるかもしれないという恐れもあって。
でもすでにその深淵に触れかけていることもあって、そしてそれは日常のそこかしこに溢れていることも自覚し始めていて。
その合図が、まさかのホースが寿命を迎えたことでやってきたなんて思いもつかないことがあるもんだ。
そして、しばらく色を感じることを遠ざけていたけれど、あえて感じようとせずともこうやって絶え間なくサインを送ってくれていたことを知るだけで良かったのかと。
ちょっと今回のは強烈なアピールだったなぁ。
ちなみにこの感覚と共鳴する記事を友人が今朝アップしてくれていた。
この記事を読んだからこそこのサインを受け取れたのかもしれない。
彼女の書く言葉たちからの刺激も毎回ありがたい。
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