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放課後とSTEAM -蒸気が出る旅路-

近年、教育業界を中心に耳にするようになってきたSTEAM教育。日本での認知度はまだまだ低いですが、小学校でのプログラミング必修化やGIGAスクール構想など、少しずつ子どもたちの学びは変わってきています。

STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの頭文字をとった言葉で、ITやAIがますます進化していくこれからの時代、これら5つの学びを横断的に活用し、自ら考え、新しい価値を創造する力が重要と言われています。
(子どもの頃の私だったら「これってすんごい楽しいことよ!」が伝わってこないと震えちゃう...涙)

▼STEAM教育の説明は、わかりやすいのでこちらをご紹介
https://studystudio.jp/contents/archives/36719

私の所属するNPO法人放課後NPOアフタースクールでも、誰もが楽しくSTEAMに触れられることを目指し、学校授業をサポートするものや放課後の時間に子どもが遊びの中で学べる環境をつくる活動などを2018年頃から開始。企業・団体の皆様にご支援いただきながら取り組んできました。

放課後にSTEAM。放課後の可能性の1つとして親和性がありそうとは感じつつ、私は自分の言葉で伝えられるくらいに腹落ちするまで結構時間がかかりました。
今日はそんな話。あくまで私個人の旅路です。

放課後にSTEAM?ダンゴムシ観察は続けてもいいですか?

団体が取り組む放課後のモデル「アフタースクール」では、子どもたち一人ひとりの好きなこと、やってみたいことに寄り添い、子どもたちが主体的に活動することを応援しています。手前味噌ですが、子どもの声や想いから場が発展していくことにとても魅力を感じています。

アフタースクール:学校施設を活用した安全・安心な場と市民参画による本物・多様な体験を両立した放課後の居場所。https://npoafterschool.org/activities/afterschool/

ダンゴムシの観察をひたすらしている子、将棋に夢中の子、とにかく外遊びが大好きな子。それぞれが自分らしくいられる時間やその自由を大切にしていて、新しい機能を持たせるよりも自由と自分らしさを守ることに重きを置くことが大事ではとそこにだけに目が行っていました。

そう、新しい機能。何か違った価値観の投入と捉えると、すごく変わらなければならいように感じて私みたいに戸惑いが生まれるのだなと後になって気づきました。
ダンゴムシの観察はプログラミングに比べて5つの領域に当てはまりそうもないと嘆き始めると遠ざかっていくのですが、そもそも放課後の時間とSTEAM教育との共通点はなんだろうと考えてみることに。

5つのアルファベットに引っ張られる私

"考えてみることに"と言いつつ、この5つのアルファベットの強さに引っ張られて自分の中でつなげることがなかなか難しかったです。限られた教科に当てはまらない(でも実はつながっている)身の周りの、世の中の、世界の、地球の、宇宙の、面白いことがたくさんあるのに、なぜSTEAMが放課後の時間にもあったらいいのかをどうしても納得したかったのです。この5つに限らず、子どもたちがいろんな世界に出会えることは大賛成、環境整備が大事なのも超納得だったので自分の中で咀嚼できるまでもう少しって感じで歯痒かった。SとTとEとAとM、と切り分けると行き詰まるので、教科名は一旦忘れて「ありたい姿」に立ち返る。

ゲームやアプリで遊ぶだけでなく、自分でプログラミングをしてみよう

上記はオバマ前米大統領が STEAM教育(当時のSTEM教育)について演説されていて印象的だった言葉ですが、誰かに与えられるものだけではなく、自分で生み出そうってことですよね。ここではこの先の未来に国の発展のために必要な力として教育的な意味で語られるのですが、自分で生み出すことが与えられるより面白いって放課後に体感してるじゃん!としばらくして急にピンときました。(団体で推進しているメンバーはどんどんSTEAMの魅力を放課後に接続して実践してる中で、ぐるぐるしていた鈍い私...)

納得に近づくと次の問いが生まれる

そうかそうか、自分が好きなものを自らつくる(物体に限らない)、その仕組みを知り、自分の中から生まれた問いを紐解いていくプロセスを経験すると結果として学びや成長になるってことね。
だからこそ、この時代にこそ「やってみたいこと」をとことん探究できる放課後をつくりたい、これが放課後にSTEAMがある状態ということか!と。

ようやくここまで来たのですが、STEAM教育が推進される要因と放課後の側面の1つが重なっていることにお腹の底から納得しつつ(改めて放課後の時間って面白い)、放課後の方はSTEAMという言葉がなくてもいいのかも、とも。まだまだ一人旅を続けています。

旅は続く。変化を楽しみ、面白がっていきたい。

放課後って改めて探究に向いた時間!探究の先に身に付く力がSTEAM教育のそれと似てるし、"相互で"子どもたちが楽しめて、学びになっていったらいいな〜。
まずはこんな感じのところに私は行き着きました◎

やりたい時にとことん探究できる!(この環境が現代の放課後に乏しい...!)でも何も考えないで遊びまくったりなまける時間も大事〜!

いろんなことできる。まだまだできる。面白い。

このWEBページをつくるにあたり、やっとここまでこれた感じです。
実践者の団体メンバー&ご一緒している企業様、ぐるぐるしてた私の頭の中を一緒に丁寧に整理してくれながらテキスト一つひとつにも心を込めてくださるサイさんに今回も感謝を込めて。

読んでくださってありがとうございます!スキやフォローをいただけるととっても喜びます♩