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9月に独立リーグ観戦の予定を立てよう! 〜四国アイランドリーグplusデータレポート(7月第5週号


トラッキングデータのテストなど四国の現場に出る仕事が増えてきたので、今週からnoteは隔週執筆になります。今日は細かなデータの話題はなしにして「9月に旅行がてら、独立リーグ観戦の予定を立てよう!」という内容で一本書いてみます。

記事執筆前提となるリーグでの自分の役割は、下の記事をご覧ください。

9/29~10/1に独立リーググランドチャンピオンシップ(GCS)を松山で開催!

日本独立リーグ野球機構に所属する5リーグの代表が相まみえる「独立リーググランドチャンピオンシップ(GCS)」が9/29(金)~10/1(日)の日程で、愛媛県松山市の「坊っちゃんスタジアム」で開催されます。

《名称》
日本独立リーググランドチャンピオンシップ2023

《主催》
一般社団法人日本独立リーグ野球機構

《主管》
四国アイランドリーグplus

《開催日時》
2023年9月29日(金)、9月30日(土)、10月1日(日)

《参加球団》
四国アイランドリーグplus優勝チーム
ルートインBCリーグ優勝チーム
ヤマエグループ九州アジアリーグ優勝チーム
北海道フロンティアリーグ優勝チーム
日本海リーグ 優勝チーム

※四国のみ、開催県枠参加の可能性があります。

《開催球場》
坊っちゃんスタジアム(愛媛県松山市市坪西町625-1)

一般社団法人 日本独立リーグ野球機構(IPBL)HP
https://www.ipbl-japan.com/news/447 から引用

GCSは5リーグの代表が集まる場なので、9月は各リーグの優勝チームを決めるプレーオフの戦いも白熱します。

独立リーグのクライマックスがどのようなスケジュールになっているのか、まずは各リーグのカレンダーを見てみましょう。

独立リーグGCSに向けた9月のカレンダー(9/2にHFLを一部修正)

IBLJ=四国アイランドリーグplus、BCL=ルートインBCリーグ、KAL=ヤマエグループ 九州アジアリーグ、HFL=北海道フロンティアリーグ、NLB=日本海リーグ。各リーグのリーグ最終戦予定日とプレーオフの日程を記載。

こちらが9月の独立リーグのカレンダーですが、9/29からのGCSに向けて負けられないリーグ戦、およびプレーオフの戦いが繰り広げられます。

北海道フロンティアリーグ(HFL)のように、プレーオフはあるものの詳細な日程が発表されていないリーグもあるので、発表があり次第このnoteを更新していきます。

※HFLは8/29にチャンピオンシップの開催について情報が公開されていますのでカレンダーを更新しました。詳しくは下記リンクをご覧ください。


7月は都市対抗野球や高校野球の各地区大会、8月は高校野球の甲子園大会、10月はNPBのクライマックスシリーズや日本シリーズと、毎月短期決戦の緊迫した野球を観戦できるこの季節ですが、甲子園と日本シリーズの間の9月は独立リーグが熱い季節なのです。

それでは、各リーグのレギュレーションや7月末時点での順位をリーグごとに見てみましょう。

四国アイランドリーグplus(IBLJ)

【日程】
9月22日(金) 徳島IS vs 後期優勝チーム むつみスタジアム 18:00試合開始
9月23日(土) 後期優勝チーム vs 徳島IS(後期優勝チームホーム開催)
9月24日(日) 徳島IS vs 後期優勝チーム むつみスタジアム 18:00試合開始

〜中略〜

【「トリドール杯 チャンピオンシップ」ルール概要】
(1)前・後期それぞれの優勝球団間で、原則として全3戦を行い、2戦先勝した球団が優勝となる。
(2)同一球団が前・後期優勝した場合、当該球団に1勝のアドバンテージが与えられ、年間勝率2位の球団と全2戦を行う。
※アドバンテージを持つ球団が第一戦を勝利した場合は年間総合優勝となり、第二戦は開催いたしません。
(3)前期優勝球団がCS第1戦、第3戦のホーム権を獲得し、後期優勝チームがCS第2戦のホーム権を獲得する。

〜以下略〜

四国アイランドリーグplus(IBLJ)HP
https://www.iblj.co.jp/news/18171/ から一部引用

四国アイランドリーグplus(IBLJ)のプレーオフ「トリドール杯チャンピオンシップ(CS)」の概要は上の通りです。

前期は徳島ISが優勝したので、9/22(金)にむつみ球場で徳島ISの試合があるということは決まっています。後期も7/30終了時点では徳島ISが首位に立っており、2位の高知FDとデットヒートを繰り広げています。

なお、リーグ事務局に詳細を確認したところ、もし前期、後期ともに徳島ISが優勝した場合は徳島ISが1勝のアドバンテージを持った上で、9/22(金)に第1戦、9/23(土)に年間勝率2位のチームのホーム開催で第2戦が行われるそうです。

この場合、徳島ISはどちらか1試合に勝利すれば年間優勝、GCSへの出場が決まります。一方で年間勝率2位のチームが優勝するには2連勝が必要です。

7/30終了時点での年間勝率2位は高知FD(年間19勝22敗8分、勝率.463)ですが、前期の2位・愛媛MP(年間18勝21敗8分、勝率.462)との勝率の差は僅かです。後期優勝とCS進出に向けて、8月は高知FD、愛媛MPとも気の抜けない戦いが続きます。

昨年は高知FDと徳島ISがトリドール杯CSで戦い、高知FDが優勝してGCSへと駒を進めましたが、今年はどのような展開が待っているでしょうか。

昨年の様子は下記映像をご覧ください。

ルートインBCリーグ(BCL)

ルートインBCリーグ(BCL)のチャンピオンシップの日程、ルールの詳細はこちらからご確認ください。

BCLには北地区と南地区があり、基本的にはそれぞれの地区内のチーム同士でリーグ戦をしています。北地区は福島、群馬、新潟、信濃の4チーム南地区は茨城、栃木、埼玉、神奈川の4チームです。

そのため、リーグ優勝チームは「地区チャンピオンシップ(CS)」と「BCリーグチャンピオンシップ(CS)」という2つのプレーオフで決まります。

CS日程(一部抜粋)
9月9日(土)北地区CS第1戦、南地区CS第1戦
9月10日(日)北地区CS第2戦、南地区CS第2戦
9月16日(土)BCリーグCS第1戦(北地区CS勝利球団ホーム)
9月17日(日)BCリーグCS第2戦(北地区CS勝利球団ホーム)  
9月22日(金)BCリーグCS第3戦(南地区CS勝利球団ホーム)
9月23日(土)BCリーグCS第4戦(南地区CS勝利球団ホーム)
9月24日(日)BCリーグCS第5戦(南地区CS勝利球団ホーム)

〜中略〜

地区チャンピオンシップ

■地区毎に優勝球団と2位球団が対戦する。
・優勝球団:地区優勝球団。 (全試合のホーム開催権を有する)
・2位球団:地区2位球団。尚、2位の勝率が同率の場合は下記の順で優位な球団を2位とする。
①公式戦の当該カードの対戦成績
②公式戦の当該カードの得失点差
③公式戦の総得失点差
④公式戦の総得点数
⑤抽選
■全2戦とし、2勝した球団がBCリーグチャンピオンシップヘ進出する。
■優勝球団に1勝のアドバンテージを与え、引き分け以上でBCリーグチャンピオンシップヘの進出が決まる。

〜中略〜

BCリーグチャンピオンシップ
■各地区チャンピオンシップで勝利した球団同士が対戦する。
■全5戦とし、3勝した球団をBCリーグ優勝とする。
■9回裏終了後に同点の場合は、決着がつくまでタイブレークを行う。

〜以下略〜

ルートインBCリーグ(BCL)HP
https://www.bc-l.jp/pdf/guide2023033002.pdf から一部引用

つまり、地区CSは「地区1位vs2位の対決」で2勝したら勝ち抜け(地区1位は1勝のアドバンテージあり)、BCリーグCSは5戦中3勝したら優勝、というルールです。

7/30終了時点では、北地区は信濃が新潟に6.5ゲーム差をつけて独走南地区は栃木が1位で、2位の埼玉とは2.5ゲーム差となっています。ただ、地区2位でも地区CSで1位のチームに2連勝すれば勝ち抜けられるので、プレーオフは緊張感の高い戦いになります。

地区CSを勝ち上がるとBCリーグCSが待っており、9/16からの9日間で最大5試合を戦います。独立リーグの投手層はNPBのように厚くはないので、どの投手をどこで起用するか、采配もCS突破の大きな鍵を握ります。

昨年のBCリーグCSは北地区代表の信濃と南地区代表の茨城が対戦し、信濃の2連勝で迎えた3戦目は中野市営野球場での雨中の激戦となりました。この試合を制した信濃がBCL優勝となり、GCS進出を決めています。

ヤマエグループ九州アジアリーグ(KAL)

昨年のGCS決勝でBCLの信濃を破り、見事優勝したのはKAL代表、熊本の火の国サラマンダーズでした。7/30終了時点では今年も火の国がKALの首位を走っており、KALの優勝とGCS2連覇を狙える状況にあります。

こちらに詳細なルールの記載がありますが、KALにはプレーオフはなく、純粋に4チーム(火の国、北九州、大分、宮崎)のリーグ戦の結果で優勝が決まります。ソフトバンクのファームとも試合をしているので、ルールではソフトバンクとの試合の扱いについても記載があります。

【優勝決定方法】
2023 年度は、福岡ソフトバンクホークス戦を含む勝率により優勝を決定する。(福岡ソフトバンクホークスのチーム成績は対象外とする。)
■勝率が同率の場合には、下記の順に優位な球団を優勝とする。
(1)当該カードの当季の対戦成績
(2)当季の得失点差
(3)当季の総得点数

ヤマエグループ九州アジアリーグ(KAL)HP
https://bfk.or.jp/kal/wp-content/themes/kal-theme/assets/pdf/rules.pdf から一部引用

プレーオフがない反面、リーグ戦は9/24まで予定されており、まだ試合は多く残っています。今年から参入した宮崎は7/30終了時点で6勝47敗2分と苦しい戦いになっていますが、現在2位の北九州や3位の大分が今後どこまで盛り返せるか、注目です。

筑豊緑地野球場で行われた昨秋のKALの様子。試合中も常に音楽がかかっており、BCLや IBLJとはまた違う雰囲気がある。

北海道フロンティアリーグ(HFL)

石狩、美唄、士別の3チームで行われているHFLにはチャンピオンシップ(CS)があります。7/30終了時点では首位が石狩、士別が3ゲーム差で追う展開となっており、この2チームを中心にGCS出場権争いが繰り広げられています。

CSのルールは下記の通りです。

【チャンピオンシップ優勝決定方法】
リーグ戦1位チームと2位チームによりチャンピオンシップを行う。
(1) チャンピオンシップは、全4戦とし、3勝先勝したチームを優勝とする。
(2) リーグ1位のチームには1勝のアドバンテージを付与する
(3) 雨天等により、全試合を消化できなかった場合は、その時点での対戦成績により決定する。
(4) 前号により対戦成績が1勝1敗若しくは1勝1敗1分けなど対戦成績が五分の場合は、リーグ戦1位のチームを優勝とする。

北海道フロンティアリーグ(HFL)HP
https://hfl-bb.com/news/395/ より一部引用

昨年はレギュラーシーズン最終戦でリーグ2位を死守した士別がCSを突破し、GCSへの出場を果たしました。

この記事にある通り、CSは最終の5戦までもつれる展開となりました。

ただ、その後のGCSでは2試合とも大差のつく結果となってしまっただけに、今年はリーグ全体としてどの程度レベルアップされているか注目です。

CSの詳細な日程はまだ公式HPには発表されていませんが、昨年は9月初旬に発表されましたので、続報を待ちたいと思います。

※8/29に2023年のチャンピオンシップの日程が発表されましたのでこちらのリンクをご確認ください。

日本海リーグ(NLB)

最後に今シーズン新たにIPBL加盟のリーグとなったNLBは、石川と富山の2チームで試合を行っています。

2023シーズン リーグ戦フォーマット
・全40試合とし、ターム1:15試合 ターム2:15試合 ターム3:10試合の3ターム制とする。
・各ターム毎の勝率が高いチームに1ポイントを付与し、2ポイント先取したチームをリーグ優勝とする。
・勝率=勝利数÷(勝利数+敗戦数)で算出する。
・勝率が同率の場合には、①総得失点差 ②総得点数 ③2023年リーグ開幕戦勝利チームの順序によりポイント付与チームを決定する。

日本海リーグ(NLB)HP
https://n-l-b.jp/2023/04/19/266/ より一部引用

上記の内容に沿うと、ターム1は富山が優勝したので1ポイント、ターム2は7/30時点で石川が富山を4ゲーム差でリードしているので、このまま逃げ切れば石川が1ポイント。ターム3の結果で優勝チームが決まることになりそうです。

2チームのリーグなので、常にプレーオフのような状況ではありますが、9月までもつれる展開に期待したいところです。

9月の独立リーグ観戦の予定を立てよう

以上、5リーグのプレーオフやリーグ終盤戦の日程をお伝えしました。

果たして、どのチームが決戦の地、松山に駒を進めるのか。

私も昨年は8月末に徳島→高知、9月頭に横須賀、上尾。9月末に福岡→諏訪と遠征しましたが、BCLのリーグ戦の上尾は駅に着いた瞬間に土砂降りで試合中止、BCリーグCS第4戦を狙って飛んだ諏訪は第3戦までで決着がついてしまって試合なし、と、2試合ほど肩透かしに遭いました。

しかし、それならばそれで観光する場所がたくさんあるので、とても良い旅になりました。

今年はぜひ、試合の展開や勝ち上がりそうなチームを予想しつつ、8月から9月にかけて独立リーグの野球と観光の旅の計画を立ててみるのも良いのではないでしょうか。

上空から見た松山市方面

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