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ALSとSmart Speaker

この記事は突発的に勝手に企画されたcoins18 Advent Calendar 2020の記事の一つです。変なオタクがいろいろ書いてるのでそちらもご覧ください。

Smart Speaker

「OK, google,~」「Alexa,~」「Hey, Siri, ~ 」

 みなさんのお家では、どのような言葉が響き渡っているでしょうか。あるいは、将来飛び交う言葉はどうなっていくのでしょうか。


 このようなタイトルをしていながら、私自身はSmart Speakerの導入に反対でした。一人暮らしをする上で、虚空に向かってわざわざ声を発する必要がありますし、そこに返ってくるものはSmart Speakerの処理結果。
 狭い部屋では身体を動かすよりも声を発する方が億劫なので、導入するつもりは全くありませんでした。


コロナ禍の現状

 では、なぜSmart Speakerの話につながるのかというと、昨今世界的に流行している新型コロナウイルスの影響で、「一人暮らしでなく、比較的大きい家」に住んでいるからです。そう、実家です。

 私の実家には、なぜかSmart Speakerが置いてあります。部屋の数が多いので、全ての部屋にはないですが、父の部屋と祖母の寝室とリビングにあるようです。おそらく、父か兄が設置したものなので、詳しいことはわかりませんが数年前から利用しています。

 新型コロナウイルスの感染拡大が抑えられていた10月中旬ごろに帰省しまして、それから2か月ほど経とうとしています。わざわざテレビや電気をSmart Speakerで点けることは全くありませんが、"連絡手段"として活用させていただいています。


ALSという難病

タイトルにある、ALSとは何ぞや?と思う方が大半だと思いますので以下をご覧ください。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)

学術的な詳しいことは分からないので、Wikipediaを貼り付けておきます。
私が調べた限りでは、10万人に1人か2人ぐらいの発症率らしいです。こんな記事を書くと個人を特定されるかもしれません(笑)

アイスバケツチャレンジ」と聞けば知ってる人もいると思います。(某ochyai先生がやってる動画もあります。)

私の祖母はこの難病を患っており、車いす生活を強いられております。


声を発するということ

 祖母は身体を自発的に動かすことが難しいのです。筋力低下のために、橋を持てなくなり、リモコンのボタンを押すこともできません。トイレに行くときに、手すりに手を添えて立たせるくらいが限界の動きだと思います。

 しかし、そんな状態でも、痴呆は全く来てないし声を発することができるので、Smart Speakerを使うことができます。大変スマートです。
 老体で、あまり大きな声を出すと体力を使ってしまうのでよくないのですが、Smart Speakerを使うことで1階のリビングから2階の父の部屋まで声を届かせることができます。

 Smart Speaker言わば「ナースコール」の役割を担ってくれている訳なのです。


介護は大変だけど...

  お昼はお手伝いさんの力を借りてお世話をしていただいていますが、夜は基本的に私の仕事になっています。両親もいろいろな要因があって身体がボロボロらしく、負担を軽減させる意味でも介護しています。トイレに行かせたり、ベッドに寝かせたり...
 いつものルーティーンで寝かせた後も、寝付かなかったり、身体が震えたり、寝心地が悪かったりすると、たまにSmart Speakerで呼ばれるのです。
 ゲームをしているときに限って呼ばれることが多いのは意味が分かりませんが、そういうときも時間を作ってダッシュで対応に当たります。
 大学の授業をリモートで受けながら、自動車の免許も取り、親戚や知り合いの家庭教師をして、レポートを書き、介護をする。そんな生活を送っています。


ALSとSmart Speaker

  Smart Speakerが普及しつつある今日、上に書いたように、家族に直接的な恩恵があることを実感しています。Smart Speakerがまだ普及していなかった過去を想像して比べれば、苦しい思いをして過ごす夜も幾らか楽になっているはずで、難病患者だけでなく介護をする人安心にもつながっているように感じます。

 これからの時代はSmart Speakerはもちろん、ウェアラブルなものや自動運転など、さらに良いサービスもどんどん出てくるでしょう。それらの活用方法は人それぞれですが、出来ることの幅が増えるのは間違いありません。

 それらをどう活用するかというのは、思わぬところに現れます。
今回私自身が介護に活用できているというのも、一人暮らしあるいはSmart Speakerが普及していない時代ではそう考えつくものではなかったでしょう。
 

 そういう経験ができたこと、そしてそれを伝えたいと、寝てるときに降ってきたので、このような記事になりました。

 クリスマスや正月前に、少し重い話になってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。
 次に記事を書くなら、ALSとかいう激レア病気を引く祖母ゆずりの、私の強運および確率について書いてもいいかなと思います。

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