法隆寺 夢殿救世観音様
「秘仏だったのに、お抱え外国人の権力を使ってフェノロサが無理やり開帳した。」
「昔、開帳しようとした僧侶が雷に打たれた。」
日本史の授業で恩師が話してくれた古都奈良法隆寺に御座します夢殿救世観音様のエピソード。
このイメージに引きずられたせいか、私には教科書の写真のお姿が大変失礼だけれど、おどろおどろしく見えた。
普段は秘仏で秋と春にある特別開帳の時にしか、拝見することのできない夢殿救世観音様に初めてお逢いできたのは5年前の秋。
そのお姿はー意外なことにー清々しかった。自分が浄化されるような気がした。
魅入られたようになった私は翌年の春にも逢いに行ったのだが、その時は親しみやすいお姿だった。
最後にお逢いできたのは、まだ緊急事態宣言前の今年の春。
その時は、この世の「寧静」を祈るような、優しいお姿だった。
今度はどんなお姿で私の前に現れてくださるのだろうか。
きっと、その時の私の心が映し出されることだろう。
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