電車が最寄りに着くまでの間、たまには日記を書く

今日の仕事はなんかすごかった。個人の方ではなく、サブとしてやっている非正規雇用の仕事。充実感ときょとん感が両立したまま1日が過ぎ去り、脳がギチギチに覚醒したまま帰りの電車で揺られている。

まず昼間の定時に着いたらいつも通り掃除をして、屋上の洗濯機に使ったふきんをぶち込みに行く。屋上菜園のナスやオクラ、バジルがむくむくと成長しているのに誰からも気づかれないまま茎に繋がれているので、後でふきんを取り込みに行く時に収穫しようと思う。めちゃくちゃ晴れている。

階段を降りて、朝会をして、昼を食べる。変なの。揚げナスの冷凍したやつはあまりにも便利。凍ったままポン酢かけて持っていくと昼には揚げ浸しになっている。ご飯すすむ〜。

ご飯を食べたらメール返して、13時きっかりにやらなければいけない大事タスクを片付けて、ざるを持って屋上に行く。げんこつくらいのどでか米ナスが採れた。背中をばりばりと日差しに差されているうちに、なんか左目だけドライアイになった……オクラとバジルと一緒に洗って、野菜室や冷凍室で眠ってもらう。ふきんは干す。

ずっとYouTubeやTwitterで見ていた人と仕事させてもらえることになったので、その人とZoomで話す準備をする。わ、もう待機室にいらっしゃっている。なんて立派な方……今日化粧うまいこといく日で良かった。

でもZoomならではのやつで、お互いの話が被りまくった。これが私。私の生活だ。
Zoomが終わったら、人に連絡する用事や何かを確認する用事が竜巻になって私の席を占拠していた。なぜ？さっきまでこんなんじゃなかったし普段こんなことあんまりないじゃんね。電話して留守電入れてメールして折り返し受けてメールしてメールした。

というかこの前優しい先輩から引き継いだこの仕事のこの部分、完全に漏れてない？これ誰からも教わってないけど、誰も手を付けていないし誰も教えてないことすら忘れられている。誰かに訊きたいけどみんな忙しそ〜〜〜私ですら忙しいんだから。

えいやと訊いたらやっぱり漏れていた。今日帰るまでにやっちゃえばアウトよりのセーフだそう。ならセーフになりたいからやります。やるぞ！

やった。
最近引き継いだこの仕事、タスクの群れだ。分かっていれば難しくはないけど、小魚の大群を一匹残さず捕らえるゲームに感じる。そんな事を考えながらもう終わりの時間だから、仕事場のあらゆるところにあるゴミを集めるぞ。

…ちょっとゲームクリアしたかは分からないけど、なんかもう大丈夫っぽいので帰る。ぬるっと退勤したら夜空にどでか月が出ていた。野菜室の中の米ナスを思う。

金曜のこの時間のキラキラステーションの周りは、デートの川になっている。デートする人たちがふたり一組で列をなして駅に流れ込み、ちょっとずつ寄せては返しながら、大海のような駅へ結局流れ着く。私はデートをしていないので、知らない人(同じようにデートをしていない)と肩を並べて川を流れた。かなりの割合の人が5日働いた後にここにいるというのに、みんな素敵だ。楽しそう。私も今日は楽しかったような気もする。楽しくて嬉しくて充実すればするほど、賃金の実情は頭上で輝く。たくさんもらってても、あんまりもらえてなくても、煌々と輝く。「あんまりもらえてない」の後光で周囲を照らしながら、ちょうど現れた電車に乗り込んだ。よかったよ、他に仕事があって。みんな今週もお疲れ様でした。帰ったら左目に目薬を指します。