【詩】雨上がり
窓の外は土砂降り
激しく打ちつける雨音の中に
わたしの耳は捉える
猫の鈴が
… ちり
と 鳴るように
あなたのポケットの鍵が
チャリ …
と 鳴る
視線を上げる事なく
わたしの全細胞が
その音を捉える
ベルが鳴り
長い旅を終えて
あなたは
自分の部屋ではなく
わたしの部屋に来たのね
癒されたくて
あなたがわたしのベッドで
丸くなって眠った後に
ずぶ濡れの服に
アイロンをかける
明日の朝 晴れたら
あなたは 再び出ていく
わたしはもう
猫の鈴の音を
聞かない
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