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「三毛猫モブは猫缶を稼ぎたい」Dawning Crow おすすめ漫画
私の情報源の9割くらいはXなのですが、香港のイラストレーター黒山 キャシー・ラムさんのことも、どなたかのリポストで知りました。
黒山 キャシー・ラム(Dawning Crow) さんのX ↓
独特なタッチの動物たちのイラストが魅力的でずっと気になっていました。
初のオリジナルコミック作品集の日本語版が既に発売されていたことがわかり、早速入手しました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119475333/picture_pc_1510b5e14f964f3a4f19fcfb425af239.jpg?width=800)
黒山 キャシー・ラム
読み始めにあれ?と違和感を感じました。絵柄のイメージで何となく左開きを予想していたのです。ところが原書は中国語、漢字なので、日本語と同じ縦書きで右開きなのでした。
ちなみに黒山さんのXには原書中国語版のプレビューが固定されているので、日本語版と見比べてみると中国語の勉強になって面白いです。
猫が主人公の漫画というと、何となく悪戯でヤンチャだったり、逆にクールで達観してたりという性格を想像しますが、モブは人見知りだったり、頑張って勇気を出してみたりと、とても可愛くて愛しくて親しみが湧きます。
この漫画で特徴的なのは「人間」の描き方の緩さです。飼い主もその他の登場人物も一見ラフ?みたいな顔をしています。トムとジェリーでは、飼い主などの人間は足や声のみで姿は出てきません。ピーナッツ(スヌーピー)でも大人は出てきません。人間(大人)の存在は生々しくて動物や子どもだけでできた世界観を壊してしまうからでしょう。
しかしこの漫画では、ちゃんと飼い主やその他の登場人物も結構内面まで描かれ、猫と人間の交流が成立しています。でもその人間たちの描線のシンプルさと、猫たちの解像度との差が、絶妙に猫界と人間界の緩い境界を表しているようです。
モブの話以外にも、カピバラさんの話などとてもいい味が出ています。
作者の黒山さんによれば、漫画は大変なので職業にはせず「趣味」なんだそうですが、是非次回作も出版して欲しいと期待しています。
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