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まぐろを頬張り、ひたすらチャリを漕ぎたかったのだ【みさきまぐろきっぷ】

約一年越しの夢が叶った。
京急が発行している「みさきまぐろきっぷ」を使って、三浦半島の三崎を訪れた。

一年以上前に、たまたまYouTubeでみさきまぐろきっぷを使って旅をするVLOGを見た。
「何てコスパよく幸福感が得られそうな切符なんだ!」
まぐろとお得が大好きな私の目が輝いた。
ずっと行きたい!と言っていたが、退職や転職活動、就職と平日も休日もなかなか行く機会を作れなかった。行けそうな日ができても、天気が悪かったり、体調が優れなかったりと、機会を逃していた。

数日前、手帳を眺めていると、予定の空白の欄が広い日を見つけた。その日の天気は晴れ。
「午前の予定終わったら行けるぞ…!」

当日。天気と自分の体調を改めて確認し、デジタルきっぷを購入した(デジタルの方が安く購入できるのでおすすめ)

この旅のミッション(やりたいこと)は3つ。
・まぐろを食べること!
・自転車で海外沿いを走ること!
・ぼーっとすること!

12時過ぎ、三浦海岸駅に到着。お腹が空いていたので、早速マグロを食べよう。
駅から一番近くて、海鮮丼を食べれる「さかな料理まつばら」さんへ。まぐろは出来れば海鮮丼で食べたいと思っていたので、迷わず選んだ。「今日の三浦どん」はまぐろ以外のおすすめ海鮮ものっており、カニの味噌汁もいただけるとのこと。文章だけでよだれが出る。

この日の三浦どん。写真見るだけでよだれが…

なんと三浦どんのまぐろのお供は生しらすと釜揚げしらす!どちらも大好きだからテンション上がった!カニの味噌汁も出汁が存分に出ていて美味いっ。ニコニコ顔でまぐろランチを楽しみました。
ミッション1つ目クリア。

次はスーパーへ。この後体力を使うので、2リットルの水と糖分補給のグミを購入。そして、三浦観光バスにて電動自転車をレンタル!

まぐろきっぷでは、アクティビティやお土産も好きなものを選べる。他にもおしゃれカフェメニューや現地のお土産、日帰り入浴など魅力的なメニューばかりだ。それでも、自転車にどうしても乗りたかったのだ。

大学を出る2年半前まで、自転車は学生生活の必需品だった。買い物やキャンパス移動、あらゆる場所が自転車を使わないと行けない距離にあり、ほぼ毎日漕いでいた。社会に出て引っ越してから自転車に全く乗らなくなった。徒歩と電車で事足りるし、そもそも自転車を買っていない。

自転車を使わず、徒歩以外の運動をしなくなった私はモヤモヤを感じるように。そして、その気持ちが限界まで高まった。
「ひたすらチャリ漕ぎたい!!!」

そんな状態だった私。平日だったため、貸し出し場の閉店時刻まで使い放題。存分に自転車を楽しむのに絶好の機会だ。
炎天下の真夏日。それでもいい。今日だけは日焼けもどんと来い。

少し漕いだ先に現れた三浦海岸。

会いたかった青空。

思わず「わあっ!」と声が出そうになった。広がる海。爽やかな青空に浮かぶ油絵のような雲。
そうだ、この景色を見たかったのだ。
その後も漕ぎ続けた。

剱崎灯台
大好きな青空を満喫
城ヶ島灯台
光が反射した水面が綺麗

まだまだ見足りない。他にも行きたい場所がある。でも、そろそろ戻らないと返却時間に間に合わない。
「また戻ってこよう」と思いながら、城ヶ島を後にした。

ひたすら自転車を漕ぎ続ける。汗で服はビッショビショ、髪の毛も絞れば水滴が落ちそうだ。
この感覚、真夏の部活動と同じだ。冷房が効かない部屋(本当はよくない)でひたすら楽器を吹き続ける。汗なんて気にならないほどに。むしろ、流れる汗に爽快さを感じていた。そんな記憶を思い出した。

無事レンタサイクルを返却。
ミッション2つ目クリア。

帰る前に喫茶店「ぽえむ」へ。

かぼちゃのチーズケーキ

普段はブラックコーヒー派だけど、持ってきてくれた砂糖瓶の中身には大粒のざらめが。「入れないと後悔するぞ」と言われたような気がして、ひと匙コーヒーに入れる。疲れた身体はほのかな糖分を欲していたようだ。

名残惜しく、帰りの電車に乗るために駅へ向かう。チケットを見せた駅員のおじさんが優しかったから余計に寂しい。
外の景色を見るためにボックス席へ。

車窓からの景色を見て思う。こんなふうに窓の外の風景を見るのはいつ振りだろうか。
山の上に立つ三浦大仏を見つけた。そういえば行きの電車でも見たなあ。大仏も好きだから見に行きたいなあ。…

目が覚めると、窓の外はすっかり都会の街並み。高い無機質な建物が立ち並ぶ、あまり好きではない光景。なのに、見入ってしまった。夕日の暖かな光のせいか、旅の名残惜しさのせいか。その後も目的駅に着くまでぼーっと外の景色を眺めていた。

ミッション3つ目クリア。

短い時間だけど、三崎に行ってよかった。ノースリーブで剥き出しになった肩はバッチリ日焼けし、今だにヒリヒリする。でも、夏はそんなもんだ。

これからも軽やかに気の向くままに旅をしたい。

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