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目薬と母の話

突然目が痒くなり、下瞼を引っ張って確認したら犬の毛が入っていた。
そっと指で眼球に触れて取り除く。それでもまだ目は痒い。目を洗ってみたら、少し赤くなってしまった。

愛用のVロートプレミアムは職場の引き出しの中だ。
母に「目薬ない?」と聞いたら「40歳以上のだけどいい?」と返された。

パッケージの隅に書いてある40、たぶんこれは目に効くなにかが40種類あるとかそういう類の数字だろう。40歳以上のための目薬ではない。

「違うよ、それは年齢じゃなくて素材とかだから」と真実を伝えるのは申し訳ない気がして、「四捨五入すればそのくらいの歳だから」と受け取った。

「結構つーんとするから気をつけて」と言うから覚悟をしたけれど、そんなことなかった。
四捨五入すればそれくらいの歳になったわたしは、それでも母にとっては目薬のつーんを気にかけるべき娘なんだろう。

今日の目薬のことは忘れずにいたい。


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