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味蕾diary第13回【うどん】

お金がない。

芸人になる以前のそれとは全く別次元で
お金がない。

呪術廻戦の作中で、主人公・虎杖が真人に対し

今まで俺の口から出た言葉は
全て嘘だったんじゃないかと思えるくらい、
腹の底から出た本音……ぶっ殺してやる。

呪術廻戦第27話

というセリフがあります。

マジでわかる!

今まで俺の口から出た言葉は全て嘘だったんじゃないかと思えるくらい、
腹の底から出た本音……

お金がない。

という始末だ。

僕は大学を卒業し、
ワタナベエンターテイメントの養成所に
入った。

その頃から
バイトを最小限に抑えて、
切り詰めて生活していた。

自炊をして、節約を心がけるが
あまり美味しくないし
そこまで節約にもならなかった。

前回の第12回でも記述した通り僕は
運動部に入っていた高校時代と変わらない量を
今でも食べているからだ。

そういう状況の時に、死ぬほど助かったのが
うどんだ。

うどんは安いし、腹一杯になるし、美味しい。

最強の食事だと思う。

煮込みうどんにしたり、様々な薬味を試したり
負担の軽い試行錯誤をすることもできる。

丸亀製麺に行くこともよくあった。

丸亀製麺はマジで安いし、美味い。
ほぼ毎日どころか普通に1日3食行っていた。

丸亀製麺はアプリのクーポンと
うどん札という食べるたびにもらえるクーポンが併用できるのだ。

併用できる。

普通できないだろ。そんなこと。

バイト先の主婦さんにうどん札を貰い
アプリのクーポンと併用し、
ありえない価格で美味しいうどんを食べていた。

丸亀製麺はほぼNPO法人だと思っている。

利益が出ているのか無関係すぎる僕が
心配になるくらい安く食べさせてくれる。

1度だけ、アプリのクーポンでかしわ天ぷらを
うどん札を10枚集めてかけうどんを
無料で頼み、伝説のお会計をしたことがある。

丸亀製麺に足を向けて寝れないレベルだ。

いっぱい店舗があるので、不可能だとは思うが
勢いとしてはそのくらいの感謝の念がある。

相方の荒木はどちらかというと
はなまるうどん派だった。

その影響で少しはなまるうどんに行くことも
増えていった。

はなまるうどんも勿論言うまでもなく
とっても安いし、美味しい。

しかし、僕は今はもちろん。

あの時期を丸亀製麺と共にしたと思っているので、はなまるうどんを食べている自分が
恩を忘れた謗法者になった気がしてしまう。

僕はそんなコシのない人間にはなりたくない。

今は実家暮らしなので
かつてほどはうどんを食べていないが、
お金がなくなると、うどんが食べたくなる。

カスみたいなパブロフの犬になっている。

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