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ハーブ、を思う

◆ハーブの段

最近ふと、
「あ、わたし、ハーブの段を登ったかも」
と思いました。
自分の中にある大人の階段のうちの一段のことです。
その階段は、各段にラベルが付いているような気がするのです。

それをきっかけに、ハーブへ思いを寄せてみることにました。

◆そもそもハーブって?

ハーブに関するサイトはたくさんあったのですが、個人的には「はなのわ」ウェブサイトの解説がわかりやすく参考になりましたので、引用させていただきますm(_ _)m

ハーブは薬草や香草の総称で、食用や薬用、また虫よけなどに使われる植物のことを指します。独特な香りや味、刺激性があるのが特徴ですね。ハーブ(herb)の語源はラテン語の「ヘルバ(herba、草という意味)」。古代文明からハーブを栽培し、薬用として利用していたという記録が存在するほど、歴史の深いものなのです。

はなのわ」より引用

ハーブは種類だけでいえば1万種類以上もあるといわれています。大きく分けると、「カリナリーハーブ(料理用)」「オーナメンタルハーブ(園芸用)」「メディカルハーブ(薬用)」「アロマティックハーブ(芳香)」の4タイプとなっています。

はなのわ」より引用

わたしが今回思う相手は飲食を通じて体内に入るハーブなので、「か、かりなりーはーぶ、ってことかな…」と思ったのですが、下記の解説を踏まえるとアロマティックハーブも含むようです。
(culinary herb←英語だと更に舌がもつれそう)

カリナリーハーブは香辛料の一つともいわれています。香辛料のうち、茎、葉、花の部分を利用するものが「ハーブ」、その他の部分を利用するものが「スパイス」と定義されているのです。カリナリーハーブの定番といえば、バジルやミント、パセリ、コリアンダー(パクチー)、オレガノ、ローズマリーなどが有名ですね。
また、アロマティックハーブはアロマオイルや香水などの原料としてだけでなく、ハーブティーとしてもよく使われます。香りの豊かなラベンダーやカモミール、ワイルドストロベリーが代表的なアロマティックハーブといえるでしょう。これらは花や実を楽しむハーブとしても人気です。

はなのわ」より引用

◆とっくに親しんでいるハーブもある

ハーブというとなんとなく外国をイメージしがちですが、紫蘇や生姜、三つ葉、春菊、山葵などもハーブですよね。「和ハーブ」と呼ばれているのも耳にします。

こうした和ハーブの多くについても「成長とともにどんどん好きになった」という感覚があるものの、今回わたしが登った段ではない気がします。
和ハーブの段はもっと下の方に別途存在していて、大人の階段を登り始めてすぐに越えた感覚です。
なのでもうとっくに「お馴染みさん」な存在。

◆苦手だったハーブたち

ということで今回は
「つい最近まで苦手だった、いわゆるハーブとしてイメージしがちな外国っぽい(カリナリーあるいはアロマティック)ハーブ」
が思いを寄せる対象です。


▶︎パクチー、ついでにミント

パクチーについては、苦手ではなくなった瞬間をしっかりと覚えています。
それは10年近く前のベトナム旅行。豚の角煮のような料理にパクチーが添えられていた時のことでした。
旅行中、それまではパクチー抜きで過ごしていたのですが、なぜだか“気が向いて”食してみたのです。

そして「なるほど!」と合点がいったことをよく覚えています。
パクチーが一番輝く場所を知って、魅力を理解したという気持ちでした。

そして、この経験が「ミントもいけるのでは…」という気を起こさせ、モヒートデビューに至ったのでした。


▶︎ハーブティー

例えばカフェなどでよく見かける、カモミールやレモングラスのハーブティー。
30代半ばくらいまでは確実に苦手で、ハーブティーが豊富なドイツを旅行したときも見向きもせず過ごしました。
パクチーやミントを好きになってからも、変わることはありませんでした。

なんというか…ハーブティーって、当たり前ですがハーブが主役ですよね。
薬味的に使われているケースとはその点で大きく異なると思います。

たまーに飲んでみたものの、ハーブティーの輝き方は全然わからず。
もしかすると、魅力を感じる類のものではないのかも…薬のようなものなのでは…と思うことにしていました。

ところが、いつしか妙に欲する存在になっていたのです。


▶︎主役級アクセントなハーブ

「ハーブがすっごくいい仕事をしている!」そういう料理やデザートってありますよね。
このハーブがないと成立しないというような雰囲気で、悪い意味ではなく主役を喰わんばかりの存在感。ただそれゆえにハーブが苦手だとその一皿をいまひとつ味わえないような…そんなケースです。

しかしこちらも、気づいたら受け入れていたのです。
そして、これが最後の壁でした。
というのも、わたしが「ハーブの段を登ったのかも」と感じたのは、このような料理やデザートを好きになっている自分に気付いたことがきっかけだったからです。

◆好むようになったわけ

昔は全然好きじゃなかったのに…という料理や食材は他にもあるので、「こういうこともあるものだ」と知ってはいるのですが、ハーブについては自分の変化が妙に気になりました。

いくつかのサイトを見ながら「なんで」を考える中で、enherb の説明を読んだときにピンと来ました。

「ハーブの特徴は、穏やかに働きかけながらココロとカラダのバランスを回復すること。」

enherb」より引用

なるほど。。。

「ハーブは「なんとなくの不調」に働きかけるチカラがあります!」

enherb」より引用

なんとなくの不調!
いやまさに!数年前にしょっちゅう感じていたではないの…!!

分かりやすいものだと謎の倦怠感や眠気などですが、心身とも微妙にアンバランスな状態にちょこちょこ陥っていました。
大きな不調にはならないとはいえ、小波が立ち続けているのも結構しんどい状況でした。

ということは、バランスが崩れはじめて、無意識に欲していたのかもしれない。
そしてその時のわたしに、ハーブが寄り添ってくれたのかもしれない。
そうして徐々にバランスを取り戻すことができたのではないか…。

つまり、歳を重ねていく過程での体の変化・ゆらぎが影響して、ハーブに親しみを感じるようになったようだ、そう思いました。
滋養強壮によいものを欲した結果だった、と。

そしてやはり、大人の階段だったのです。

◆ハーブに思いを寄せてみて

昔のわたしが行き着いた「ハーブティーは薬のようなもの」という感覚もあながち間違いでなかったように思います。
ひとりひとりが必要なタイミングで心を寄せる存在なのかもしれません。

そして、自分のこの変化はとても人間的なものだったのだと思いました。
思えばレモンなどの酸味も、社会人となって疲労の蓄積を経験するようになってから、急に美味しく感じるようになりました。
ひとは自分に必要な成分をちゃんと欲するものなのだなと、改めて確認しました。


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