カナリヤ

かたすみから小さな声でお届けします。 日々のこと、詩や頭の中のものがたり。

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最近の記事

終わりの色は何色か

お別れは唐突だった。 でもどこかで予感もしていた。 違和感はどこか霧のような 靄のような 泥のようなもので 足は重くなり もう歩けない きっとそれはお互い様だった。 ごめんねと彼は言う。 嫌いになったわけじゃないと言う。 私の世界の歪みに気づき 自分の世界を守るため 相容れないどうしようもないものを 無理に混ぜ合わせることを諦めただけ。 二人の世界なら もっとずっといられたのかな。 はじめから見ている色が違っていた二人は 手を放して初めて知るの

    • 未来のデザインを考えてみる

      10年前のデザインも 写真の撮り方も ファッションも メイクも なんだか古いと感じるんだ。 ということは、 今見ている最先端も 10年もすれば 同じように古くなってしまうんだよね。 不思議だ不思議だ その感覚はどこから来るんだろうな これから先の10年はどう変わる? 私はもっと デザインが動き出すと思っている。 紙の上でも 布の上でも 肌の上でも 自由に色を変え 柄を変え 形を変えて 自由になる。 デザインはもっとひとりひとりのオリジ

      • 行為

        上目遣いでじっと見つめる 何も言わずにじっと見つめる 瞳の奥はきっとゆらゆら揺れていて 何もかも分かっているよと言うように 君は私に手を伸ばす はじまりの合図はいつも 曖昧で 無言で それでいい 私の本心に隠されたものは 誰にも見せない箱の中 それはそれは丁寧に包まれていて それは君もきっと同じ 分からないから触れたくて 分からないから解きたくて そうして1枚1枚剥がしていっても 最後の皮膚も粘膜も 二人を隔てる最後の砦 平行線 どこまでいって

        • 愛の保温機能

          受け取った愛をほこほこと お腹に保温しているんだよ。 そうすれば会えない日々もさみしさも じんわりと温かいものになる。 愛の保温に欠かせないのは自己愛だ。 自分を愛し 信頼し 許した分だけ 彼の愛も 親の愛も 友の愛も 子の愛も 素直に受け取り温めておける。 もちろん不安になる日もある。 もう愛されていないのではと 勝手に決めつけて堕ちてしまう日。 愛されていないのだと 決めつけて閉じていた過去の日々は まだ根強くあって。 そんなときはまた あなたの愛を受け取

        終わりの色は何色か

          追憶。秘密の夏

          もう一度会いたい人がいる。 いや、会わなくてもいいから今どうなっているのか遠くから眺めたい。そんな人がいる。 幸せでいてね、なんて心から思えるほど私は心が広くはないけども。別に不幸せだろうが幸せだろうが、もはやどうでもいい。 私の上を通り過ぎていった彼を、思い出さなくなったのはいつからだろう。 淡く青い、そして黒い私の青春。 彼との思い出は、いつも夜と雨。 車のライトが馬鹿みたいに降る雨に反射して流れていった。それすらもキラキラして見えた、恋と呼ぶにはあまりに無謀で

          追憶。秘密の夏

          二人の価値観の落としどころ

          同じである必要はない 矛盾した世界線が同時に進んでいたとしても あなたの信じる世界が真実であることを祈るし わたしの信じる世界が真実であることを祈るよ ともに健やかに 生きていきたいと願うよ コロナ禍において、価値観、というものに深く向き合わされる出来事に多々ぶつかる。 主にワクについては意見がかなり割れていた。 去年、1回目だ2回目だと世間が騒がしかったころ、それは如実に現れていたようにおもう。 私は打たないことを選んだ。 彼は仕事柄もあり、全て打ってい

          二人の価値観の落としどころ

          私を形成しているものは、私以外からもらったもの

          私は 今まで私と 出会ってきた人で 出来てるんだと 痛いほど実感しました。 どれだけ最後に傷つけられても もらって嬉しかった言葉たちは 生きてる ここで 息をしているんだ 確かに。 付き合いはじめて1週間後に 突然音信不通になったひとがいました。 事故とかも考えたけど LINEがブロックされていたので 故意に離れたんだとわかりました。 あの人とのLINEのやりとりはとても理想的で わたしの欲しい言葉を惜しみなくかけてくれて とても好いてくれているんだと 思ってい

          私を形成しているものは、私以外からもらったもの

          あなたの好きなその歌に

          あなたの好きなその歌に どれほどの思い出がくっついているのだろう 誰のことを想うのだろう 私には触れられない過去のこと それが もどかしくて せつない 彼とは お互いにそれなりに年齢を重ねて それなりに大変な経験もして 出会いも 別れも いくつか繰り返してから出会いました。 彼が好きだと言ったその曲は 大学の頃から聴いていたらしいのだけど もちろんその頃の彼を見ることはできないし どんな人と一緒にいて どんな恋をしていたのかもわからない。 そ

          あなたの好きなその歌に

          はじめましてのごあいさつ

          顔出しのSNSにちょっと疲れてしまったので、こちらに自由なことば置き場をつくりました。 こんにちは。はじめまして、カナリヤです。 空気や雰囲気をまとった すてきな文章を書く人になりたいです。 フォローやスキ、してくれたらうれしいです。

          はじめましてのごあいさつ