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秋晴れの日の野外授業

1~4年生の焼き芋大会

雲一つない秋晴れの日。1~4年生が生活科の授業で育てたサツマイモがたくさん穫れました。そのお芋を使って1、2時間目は校庭で焼き芋の授業です!こんなに天気がいい日はやっぱり外が気持ちいい。朝、早くから地域の人が来てくれてみんなが持ち寄った薪やたきぎで火おこし。

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子どもたちが新聞紙とアルミホイルで巻いたお芋をどんどん投入していきます。ん??全校生徒9人なのに多いな。この学校の子どもたちはたくさん食べるのです。

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これまた学校の田んぼで収穫した稲わらを投入して焚火を育てます。地域の方が、「稲に残ったお米をおきで温めるとポンセンができるよ」と教えてくれたので、お芋が焼けるまでみんなでポンセンづくり。こげちゃったりして難しいけど・・・

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先端にかわいいポンセンが出来上がり、食べたらおせんべいの味がして「おいしいっ!」あちこちで歓声が上がります。こんな楽しい美味しい授業なんて。子どもたちがうらやましい。

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火のそばはあっつ~い!と火の番は大人たちに早々に明け渡して、遊んでるうちに・・・

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ホクホクお芋が焼きあがりました。教室で授業を受けている5,6年生、まだ学校にあがっていない小さな兄弟たちにお母さんも加わって、楽しい美味しい焼き芋パーティ。みんなで育てたお芋、本当に美味しくいただきました。子どもたちも自分たちでやり遂げた喜び、地域の人の協力、そして自分たちの仕事で人が喜んでくれる体験を授業で得ることができました。なにより青空のもとでの授業は楽しさも100倍。保護者も気軽に参加させてくれることにも感謝です。

5、6年生の森の授業

5、6年生の午後の授業は森が教室です。昨年まで学校の用務員さんをしていた地域の方の山に入り、「木を伐採する」という授業でした。これはこの地域の昔から盛んだった産業「炭焼き」を学ぶ一環。自分たちで木を伐採し、それを使って炭をつくるところまでします。

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自分でノコギリで切れそうな太さの木を探して選びます。木の高さ、倒す方向、自分たちで考え選択する「生きた」授業です。

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普段からノコギリやナタを使い慣れている子が多いので作業もスムーズ。木を切り倒し、枝を打ち、軽トラに積める長さに切っていきます。みんな集中。時折吹く風の気持ちが良いこと。木のざわめきもBGMとしてみんなを応援してくれます。

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山仕事の経験がない都会から転校してきた男の子も、日常的にノコギリやナタを使っているお友達から教えてもらって、立派に木を切り倒しました。「僕できた。すごい!」と嬉しそうでした。新しいことを体験することで、それができるようになる喜びはひとしお。そんな成長の瞬間も感じられる体験授業は素晴らしいと思います。

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担任の先生はマイチェーンソーを持ち込んで本格的な山仕事。この先生がいてくれたからこその山での野外授業。この地域、この学校には色んなスキルを持った先生がいらっしゃいます。まったく贅沢な環境です。

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集中して仕事をしたあとは自由時間。山の中を駆け回っての鬼ごっこ。子どもたちは起伏ある山道で走り回ることが楽しくて仕方ありません。でこぼこ道や木の根っこなどの障害物があることで、瞬間的に自分がどうやって体を使って、どの道を選ぶのか、全身が試されるのです。こうした「遊び」が子どもの心と体を育てます。子どもたちの歓声が響く森は、なんだか木々も喜んでいるよう。こんな環境がどの子どもたちにも与えられるような世の中になってほしいと、生き生きした子どもたちの姿を見るたびに願ってしまいます。

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最後は自分たちで切った木を軽トラに積んでひもをかけて学校へ運びます。すべての過程を自分たちで行う野外授業。自分たちの暮らしを自分でつくる力がつくことでしょう。山村では何でも自分でやるという文化があります。安く早く何でも買ってこれる時代ですが、自分たちの手で作り上げる手ごたえとやりがい、そしてそれによって得られる楽しみや幸せ、これを子どもたちと共有し伝えられる文化が山村には残っています。私もそんな文化に憧れて移住したひとりです。これから子どもたちと一緒に炭焼きの授業にも参加して、自分たちの暮らしを作り上げる喜びをともに学んでいきたいと思います。

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