🌸canaria🌸ー

下手なりに小説書いてます。 何年経っても初心者。

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マガジン

  • 今週の成果

    今日の成果。 30分~1時間で ランダムに出されたお題を書くという荒行。

最近の記事

十月

あっという間に十一月一日になってしまっていた。 入院と言っても閉鎖病棟とかではなく本当にただ生活場所を変えて、自分の日常を主治医が診ることから始まった。 通い慣れた病院とはいえ入院は初めて。 二十畳はあるのではないかと思う個室。そこには、テレビ・冷蔵庫・クローゼット・引き出し、そして洗面所まで付いていた。 週に一度、掃除やベットシーツの交換、ゴミの回収まで行ってくれる。 自分の場合、身体的に問題は無いので病院の敷地内であれば自由に動いても良い。コンビニやカフェ、二十四時間稼

    • 九月

      実家に帰ってきた。 もちろんの如く自分は腫れ物扱いだった。 いつもなら少し強い口調で注意することもなくなり、話すことも勿論視界に入ることさえなかった それも当然だ。自分の部屋に引きこもっていたからだ。ご飯の時間をずらし、一人で部屋で食べた。近くにお手洗いもあるため不自由はしない。お風呂もシャワーで済ませ、即部屋に戻る。 こんな生活を暮らしている。 今まで、異常としか言えない過保護過干渉。 自分にとって笑える話でも、友人に話すと「ありえない……」と引かれるエピソードばかりだ。

      • 8月

        いつの間にかこんなにも期間があいてたんですね。 サボっていてすみません 8月の後半 詳しい内容は避けますが、警察に保護されました。 家庭内暴力の被害者となり保護観察もついています。 被害者は自分と母親でしたが、母親は父親の洗脳に染まっていました。 その為、自分一人だけ警察に保護され、一週間という期限付きではありますが家から離れてホテル暮らしをしてました。 行政の仕組みは詳しくは無いのですが、管轄が警察から役所に代わってからの宿泊費や飲食代は全て実費でした。一番、金欠な時に…

        • 2024年 8月 24日 雑記

          約一ヶ月振りにnote更新。 何とか二週間で退院は出来た。 しかし、親は「退院してくるな」の一点張りだった。 家に帰っても、自分の部屋を用意していないという。そんなおかしなことがあるはずがない。 医師直々に退院させるようにと親を説得していたし、二週間前までは家で暮らしていたのだから自室はある。 とはいえ、たった二週間で階段の昇り降りが出来るようになった訳では無い。しかも、我が家の階段は少し高めに設計されているのだから尚更だ。 退院当日。 午後に退院予定だったため、午前はリ

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        • 今週の成果
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        記事

          2024年7月22日 雑記

          今日から気が向いた時に思ったことを書いてみようと思う。 単なる思いつきで気まぐれではじめた事だから、いつまで続くか分かりはしないけれど…… 今月は、いろいろと重なった。 小さい頃に足をくじいた際に靭帯も切っていた。だが、その事に当時の医師も気付かず、ただギブスで固定しただけだと記憶している。 しかし、自分でも異常があることに気付かず、この歳になるまで生きてきた。 それこそ、アニメや作ったような天然しかやらないような「何もない平らな所でつまずく」ということなんて日常。普通に

          2024年7月22日 雑記

          五月雨の血

          「これで、全員か」 「みたいだな」 背中合わせにしている相棒は、息を切らしながら答えた。 「しかし、お前も良くそこまで躊躇せずに殺れるな」 「命を賭けてるのは、お互い様だろ」 「よくそんな台詞がいえる。お前にとって、こんな戦はお手の物だろ」 「ふっ......そうかもな」 戦なんて嫌ほど経験をしてきた。最初こそへっぴり腰で敵の攻撃をかわすだけでいっぱいいっぱいだった俺は、今では味方さえ距離をとる程にまで強くなった。それと同時に、俺は孤独を知った。そこに現れたのが、この相棒の片

          雨天の囁き

          「あ......」   校舎から出ようとすると   ぽつん、ぽつん、と雫が降りてきた。   ついこの間まで桜が咲いていたと思っていたんだけど。   外に一歩、二歩、と歩いていく。   瞼を落とし、ゆっくりと息を吸う。   ほのかに香る独特な匂い。   落とした瞼を開け、上を見上げる。   晴れ渡り、雲ひとつない青い空。   右手を差し出すと、掌に舞い降りる雫。   誰にも気付いて貰えないような小さな存在。   それに慈しみを感じる。   空を

          「ライター」「約束」「おはよう」

          「赤い桜の下には死体が埋まってるんだって」   中学二年の春、学校の屋上で彼女はいきなり切り出した。 「せっかく窓際の席なのに、菅崎くんはいつもうつ伏せで寝てるから分からないよね」  僕の頭の中は『???』になった。 「あのね、校庭の右側の1番奥。そこに、とても大きな桜があるの。あ、別に桜の色が赤いとかじゃないんだけどさ」 「はぁ··········」 「もし、あの桜の木が真っ赤に染って咲いたら、どんなかなーとか、きっと綺麗なんだろうなーとか、ずっとかんがえてるん

          「ライター」「約束」「おはよう」

          「キス」「枷」「花嫁」

           俺は誰もが知る勇者、アレクシス。  今日は大魔王に攫われた我がミソギ王国の皇子の花嫁を救いに来た。  花嫁は突拍子もない偏食家なのだという。鉄を好み、中でも罪人に付けられ血が付いた足枷が大好物なのだというから驚きだ。  まったく……何故このようなへんたーーいや、陳腐な女性を花嫁に選んだのかが分からない。皇子の一目惚れで結婚が決まったというのだから、これまた驚きだ。王国なら、もっと吟味してから花嫁を選んで欲しい。  さすがに、この偏食は隠しているらしい。というより、隠

          「キス」「枷」「花嫁」

          「涙」「クローゼット」「子猫」

          「どうしよう……」  私は溜息を付いてしまった。  この前、階段借から足を踏み外し足の骨を折ってしまった。その話を聞いた職場の先輩が『お前はガリガリでカルシウムが足りてないから、骨折なんてするんだ』と、笑いながら煮干しを渡してきたのだが……  生憎、私は煮干しが大嫌いなのだ。あれは、あくまで出汁をとるものであって食べ物ではない!という意味不明な持論がある。   この時期になると、お腹を空かせた野良の子猫たちがわんさかと何処からともなく沸いて出てくる。   その中の

          「涙」「クローゼット」「子猫」

          「人質」「魔法使い」「名前」

           朝から町はザワついていた。  ある罪人が茨の蔦で背中に十字架を背負わされ、町の坂道を1日かけて処刑場まで向かうという。  その罪人の名は「クリス」というそうだ。 クリスの罪は「人殺し」。無差別殺人だと噂されているが、真相は定かではかった。   「クリス」というのも仮名である。    生まれた時、クリスの親が口減らしの為に金と引き換えに奴隷商人に人質として渡された。名前を付けられる前に……だから、クリスには名前らしきものない。  ある時、国の法王から奴隷使用が禁

          「人質」「魔法使い」「名前」

          「片想い」「ゴミ箱」「恋人」

          2023/01/22  僕は、ある学校の教室にポツンと置かれたゴミ箱だ。  いつもいつも邪険に扱われてきた。時には、汚いもの、時には臭いもの。なんでも僕の中に放り投げる人間。誰も僕の存在を大切になんてしてくれていない。  無機物な僕には、涙が出ない。どれだけ泣きじゃくりたくても嫌がっていても、誰も気付いてくれない。見向きもしてくれない。何年耐えただろう。もう、それすら分からなくなった……  この教室には他にも無機物で、人間たちに使われるだけの物もあった。黒板、机、椅

          「片想い」「ゴミ箱」「恋人」