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「35歳変化限界説」??

こんにちは、さやです。

私の住むカナダのオンタリオ州ロンドン市は、このところ連日雪が降り続いています。

生まれて初めての雪かきに苦戦しつつ、子どもたちは毎日楽しそうな様子。

私も、なんだかんだと真っ白な景色に満足しています。

日本での生活からガラリといろんなことが変わりましたが、今はそんな変化を楽しめています。

さて、今日は「変化」について書いてみようと思います。

「なんだか毎日同じような日の繰り返し」
「新しいことを始めるのがどんどん億劫になってきた」

そんな考えがよぎったら、ぜひご一読ください。「変化が人生にもたらす良い影響」を、少し実感できるかもしれません。


「35歳変化限界説」

このままか。挑戦するか。

少し前まで、「35歳転職限界説」という通説がありました。

35歳を過ぎると、転職が難しくなる。
特に、異業種・異職種への転職はほぼ不可能。

そんなお話です。

これはおそらく5,6年前までその通りで、なんなら30歳で1つの大きなハードルがあったなと実感します。

ただし、近年では40代・50代で転職する人は珍しくないし、35歳が絶望的な転職の壁ではなくなっているように感じます。

一方で。

前職の同僚である30代前半の女性が、こんな話をしてくれました。

「今の生活が超充実してる!ってわけじゃないけど、安定はしてるし、ある程度満足もしてるんだよね。この状態を破ってまで新しいチャレンジをすることが、すごく面倒に感じるようになった」

「でもさ。いろんな人に"35歳でチャレンジできない人は一生チャレンジできない人間になる"って言われて、35歳目前でちょっと焦ってる。すでにチャレンジしなくなったな、って」

と。

これは、「35歳転職限界説」ならぬ「35歳変化限界説」とでもいえそう。

35歳に何の根拠があるのかはよくわかりませんが、そのように感じる人が多いのかもしれません。

実は35歳で脱サラし、フリーランスに転身して家族でカナダ移住した私。

確かに35歳でのチャレンジには、かなり大きな決断が必要だったなぁ、とも思います。

ただ、私が35歳で決断できたのには、元上司が語ってくれたエピソードのおかげ、という側面がありました。

35歳で海外赴任した元上司

スマホのない時代に海外に行くなんて…!

私の社会人生活で最も尊敬するその元上司は、世界でトップクラスのグローバルITカンパニーの日本法人で、役員を務めた人でした。

私がその方と出会ったのは、彼が70歳近くのころ。

昔は「かまいたち」の異名を持つくらい、人をズバズバ切り捨てていくような厳しさのある人だったそうです。

ITエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後営業に転身。

ものすごい実績をバリバリと上げた彼は、35歳ではじめてアメリカ赴任を命じられたそうです。

「でもな、それまで全然英語使う機会なんてまるでなかったのよ」と。

でもせっかくのチャンスだからと、渡航までに英語学習を始めた元上司。

今から40年近く前の話です。今と違ってオンライン英会話や動画教材なんてもちろんありません

深夜に流れてくる英語のラジオにかじりつき、なんとか最低限の英語スキルを身に着けて、アメリカ赴任を果たしたそうです。

「正直、仕事の英語はどうにでもなった。でも、大変なのは日常会話でさ。なんか知らない単語ばっかりだと思ったら、プロバスケチームの名前だったり、確定申告の話だったり。そういうのに慣れるのは本当に大変だった。」

そんな話をしていました。

「でもさ。そんなもんで35歳からでも英語は身に着くし、海外で生活を始めることもできるわけよ。君はまだ30過ぎなんだから、遅すぎることなんか何もないだろ」

そう言っては、よく私や同世代の同僚たちに豪快な笑顔とパワーを与えてくれたものです。

そんな話を聞いてから、私はぼんやり考えていました。

35歳から英語の勉強をしたって遅くない。
海外生活だって遅くない。

そんな話を聞いていたからか、私は本当に35歳で日本を離れ、遠いカナダで暮らすことになっていました。

35歳。

変化を恐れずに踏み出した今は、多少のことがあっても自分で考えて何とかできる自信があります。

元同僚が話してくれた「35歳変化限界説」の真偽はわかりませんが、35歳前後で大きな変化を経験しておくことは、今後の人生に代えがたい力をもたらしてくれるかも

そんなふうに感じています。

定年前に異業種転職した大先輩

ザ・スーパーシニア

それからもう一人。

以前勤めた会社の、お隣の部署の管理職だった方。

60歳後半で、バリバリの現役コンサルタントでした。(70歳近い今も現役でご活躍です。)

彼は新卒からずっと大手ゼネコンで勤め上げ、世界各地でいろんな建物を建設してきた経歴の持ち主。

「造ったことのない種類の建物って、ほぼないなぁ。病院もマンションも、美術館も遊園地も造ったし、工場も発電所も学校も造った。」と。

英語も堪能で、英文の契約書に関する知識は社内随一。

そんな大先輩である彼も、初めて海外赴任をしたのは35歳前後だったそうです。

世界各地をぐるぐる回り、そのまま定年を迎えるのかと思いきや。

なんと定年の約半年前に退職。

「まだまだ長く働きたい」と、年齢関係なく活躍できる建設コンサルタントに転身されたのです。

「現場監督が長いからさ。経営者と直接話すような経験はほとんどなかったのよ。でも、建設コンサルは大企業の経営者とも直接やり取りするでしょ。コンサルなんてさっぱりやったことないし大丈夫かなぁとは思ったけど、まぁなんとかなだろう、って。」

すごいですよね。

60歳前後でも、これだけ新しいことにチャレンジできる精神力。尊敬します。

35歳前後で海外赴任という大きな変化を受け入れたからなのか、もともとの性格なのか、それはやっぱりわかりませんが、「変化に慣れている」というのは長く人生を楽しむポイントになりそうです。

変化を楽しむ

脱サラ&家族で海外移住もなかなかの変化。

最初の話で出てきた元同僚の女性から、こんなことを言われました。

「さやさんは35歳過ぎても挑戦しまくってるから、これからも新しいことするのとか全然余裕そうだよね」

そうかもしれません。

変化に対する恐怖は、年々なくなっているように思います。

自分で考えて動けば、だいたいのことは何とかなる。

でも、できれば行き当たりばったりじゃなくて、ちゃんと自分の専門性や将来について考えておく。

思わぬ事態に見舞われても、軸がしっかりしていれば迂回路はちゃんと見つかるし、なんなら自分から常に新しい道を選び続けることもできる。

そんなふうに思えるようになった35歳の決断は、「外国で生活した」という経験以上に、大きな力を与えてくれる経験になったように思います。

軸をしっかり持ちつつ、変化を楽しむ。

そんなふうに今後も毎日を楽しんでいけたらな。

全然降り止む気配のない白い大きな雪の塊を眺めながら、そんなことを考える朝でした。

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