エフゲニア・メドベージェワ選手、プログラムについて等色々語ったインタビューです。日本の事も少し。

エフゲニア・メドベージェワ選手のまた違ったインタビューがありましたので、訳してみました。

英訳された記事はこちらです。

I→質問者

M→エフゲニア・メドベージェワ選手

【エフゲニア・メドベージェワ︰シックスパックの腹筋が現れ始めた時に、大いなる自信を得る。】

I︰埼玉での世界選手権の直後、貴方は夏の間は身体を変えるつもりだと言いました。それが複雑な技術的課題を解決する事が可能になる、と。夏の作業では、上手く行きましたか?

M︰ショーで沢山の演技をしたにも関わらず、私には予定していた全ての事を行う充分な時間がありました。私の予想よりも。ですから私は全てをやるために都合をつけたのです。氷上以外のトレーニングをものすごく変えました。筋肉を正しく発達させるためです。

I︰いつもなら、そういう作業はそんなに早くないですね。貴方の努力した結果が表れ始めたと気づきましたか?

M︰身体の取り組みについて具体的に言うと、筋肉の量を増やす事、正しい筋肉を発達させる事などです。私は一般的に、早く進む人ではありません。私は一週間だけジムに行けば良い人々を知っています。そして身体が適応し始めるのです。でも、私には起こらない事です。
そのために、私は正に初めから理解していました。早く結果を得る事を期待するべきではない、と。ただ毎日取り組む必要があります。食事療法と栄養摂取のチェック、その後に多分、いつか結果が出ます。

I︰それでは、貴方が鏡を見て、「わぁ!出来たんだ!」と言った瞬間というのは、いつ訪れましたか?

M︰シックスパックの腹筋が現れ始めた時です。これは大いなる自信をもたらしました。それで、その後に物事が上手く動き始めました。トレーニングの間、私は更に強くなったと感じたのです。鏡を見て、私がスリムになったのを見ました。この全てが私にその先の取り組みの意欲を与えました。

I︰シックスパックの腹筋はただのゴールではないと思いますが。

M︰私達は脚の筋肉にも取り組みました。筋肉量は夏の間にかなり目立って増加しました。この点から私の体重もまた増えたのです。でも、それは、違った種類の体重です。脂肪層は常に邪魔をして、筋肉の取り組みが減速します。でも筋肉が力強く、良い発達をして変わる時は、強度の感覚を与えるものです。氷上では、私は定期的に筋肉がより強く、鋭くなったと感じます。違ったリズムでジャンプを跳び始める事さえしました。真実として、私は洋服を変えなければいけなかったんです。全てのパンツはきつくなりました。でもトップスは反対に、ゆる過ぎになりました。実際に、これは私にとって最初の指針となったのです。ジムでの奮闘は無駄では無いのだ、という。

I︰世界選手権の後、貴方はおそらくコーチとジャンプの取り組みやプログラムの複雑化の計画について議論をしたでしょう。どの程度その計画は実行されていますか?

M︰その文脈の「計画を議論する」というのは少し大きな言葉です。私達の国では、そういった議論は通常とても観念的で、2、3分かかるだけなのです。「やってみようか?」ー「OK!」と。
私達はプログラムを技術的に複雑にする事を、あらかじめ決めていました。もっと入り組んだ芸術的イメージもです。また、かっこいい衣装を縫い上げる事も決めたのです。

I︰計画を質問したのは、つまりジャンプの事です。

M︰ジャンプに関しては、ショートプログラムでトリプルループの代わりに今はトリプルルッツを入れています。それからフリーではフリップの代わりに2回トリプルルッツをやります。

I︰それは貴方の問題である間違ったエッジのルッツを乗り越える事が、ついになんとか出来たという事ですか?

M︰確信を持って言えますが、ルッツでのインサイド・エッジを修正する事は非常に難しいです。従って、そのジャンプでの全ての動きをコントロールしなければいけません。この点においては進歩があります。そしてそれは意義深い事です。でも確実に正確な実施とは、未だに物凄い努力によって得られるものです。

I︰貴方の意見では、誰がこの世界でベストなルッツを持っているでしょうか?

M︰ネイサンのジャンプの跳び方が好きです。キム・ヨナのトリプルルッツの跳び方も好きでした。常にとても正しく、とても美しかったです。

I︰貴方が積極的に4回転サルコウを習いたいという話があります。それはただの話題なのか、それとも背景に何かがあるのですか?

M︰私達はこのジャンプに取り組んでいます。とても沢山練習しています。ただ私が一ヶ月半だけしか学んでいない事を忘れないようにしましょう。

I︰アスリートは大抵、この要素が出来るようになるかどうかを即座に理解するものです。

M︰良い試みが出来ています。そしてその要素が確かに現実だと理解しています。私はまだ半分しか出来ていない事を他人に慌てて見せるような人間ではありません。私の目標は試合で4回転サルコウを披露する事です。

I︰どのように今シーズンの振付師を選びましたか?

M︰はい。私達はすぐにイリヤ・アベルブフがショートプログラムを、シェイ・リーン・ボーンがフリープログラムをやると決めました。

I︰何故なら…?

M︰何故なら、ただそう決めたからです。イリヤと私は一緒に音楽を選びました。"エクソジェネシス"を提案したのは、私が最初でしたが。プログラムは世界選手権後に数日間で作られました。"メモリーズ・オブ・ゲイシャ''には何の疑問もありませんでした。私がその曲を最初に聞いてからすぐに、このプログラムが作れる唯一の人がシェイ・リーンだと分かりました。何故かは説明できません。私にはただ、このプログラムに対して他の振付師が見えませんでした。一般的にシェイ・リーンがやる事全ては、私にとても近いのです。彼女は素晴らしい音楽の感覚や動きを持っています。彼女のプログラムは他の人の物とはいつも違っています。とても見て分かるものです。真実として、振り付けられたようにプログラムを正確に演じる事はとても重要です。それから輝き出すのです。

I︰ボーンとは初めての経験でしたか?

M︰そんな事はないです。私達はショーで会いました。今年の韓国でのショーで、緊急でガラのプログラムが必要だったケースがありました。シェイ・リーンは私を沢山助けてくれたんです。彼女はアラ・プガチェワの歌「ミリオン・スカーレット・ローズ」を用意してくれました。私のキャリアではかなり珍しい事が、かなり頻繁に起こります。例えば、アベルブフ振付のショートプログラムのステップシークエンスはジェフリー・バトルにより作られました。

I︰どのように彼の都合を調整したのですか?

M︰私がモスクワからカナダへ戻った時、私達はステップシークエンスの作り方を考える必要があるとブライアンに言ったんです。彼は直ちにこう返しました。
「何を考える事がある?ここに氷がある。そしてジェフリーがいるじゃないか。」

I︰このステップシークエンスでは何が一番好きですか?

M︰おかしな質問ですね。私にはこのステップがあるという事実を、私は既に気に入っています。

I︰そんなに前の事ではありませんが、タチアナ・タラソワがどのように浅田真央のステップシークエンスに取り組んでいたのかを、思い返していました。それぞれのステップを考え抜いて、音楽にはめ込んでいくと。だからこそ、その事を貴方に質問したのです。

M︰私の意見では、ステップシークエンスで最も大切な事はレベル4で披露する事です。もしミューズのエクソジェネシス交響曲第三番を聞いたら、人はこの音楽がどれほどリズミックなものか気づくでしょう。私の考えでは、これを滑るに当たって音楽的なアクセントに乗らない事は、単純に不可能です。

I︰早い時期にモスクワへ到着した理由は何ですか?

M︰まず初めに、テストスケートの前に環境に慣らす機会を与えてくれました。

I︰それでは、貴方は環境に順応するという事が存在するのだと認め始めたのですね?

M︰はい。それから、自分の家に長く滞在したかったんです。

I︰それはつまり、12月のロシアナショナルの前にも先立ってロシアに戻る予定という事でしょうか?

M︰はい。大概は、ロシアでの全ての試合前には、そうしたいと思います。カップ・オブ・ロシアでは早めに来るのは出来そうにありませんけれど。

I︰貴方のコーチのうち一人はテストスケートへ来ますか?

M︰ショートプログラムではトレイシー・ウィルソンが私といてくれる予定です。そしてブライアンはリガからフリープログラムの時に飛んできてくれます。彼のアスリートの一人がジュニア・グランプリのラトビア戦で演技をします。ですから、その後にブライアンは空港へと急ぐのです。

I︰CSKAは今でも、昨シーズンに貴方がどのように練習をしたのか、の感嘆を思い返しています。今、貴方は同じ事をやっています。難しい事ですか、それとも習慣になったのでしょうか?

M︰全てのアスリートがこの事を認める訳ではありません。でもパーソナル・コーチ無しで練習する事は、常に難しいです。どれくらい意欲的か、どれほどスケートを愛しているかは関係ありません。ただトレーニング中には、毎分に誰かと話し合いたくなる状況があるものです。外側からの評価を得ます。特に、選手の全ての強さと弱さを知る人からの評価です。
ブライアンとトレイシーがいない事は、私にとっては大変でもあります。でも不満は言いません。加えて、モスクワでは見捨てられたと感じないのです。エレーナ・ゲルマノヴナ(・ブイアノワ)がいます。CSKAで助けてくれました。イリーナ・アンヴァロヴナ(・タガエワ)がいます。彼女は確実に"気づき"をくれます。もし私の脚や腕がダラダラしていたり、若しくは振付の視点からの何かを、彼女が見たならば。
ですから、私は氷上で独りではないんです。そのうえ、無難である事は許されません。

I︰協同作業の始めの頃、オーサーは一年半ほどで結果に関して本当に話すことが可能になる、と言及しました。早くはないと。この期間は今年の12月に満了します。何が変わりましたか?

M︰練習は完全に違うものになりました。最初の月は、私は幾つかの事を受け入れないといけませんでした。でも今は、私は長い間クリケット・クラブでスケートをして来たように、時々思います。

I︰世界選手権の後に貴方が演技をしたショーでは、かなり似たような演技の傾向の連続のようなものが認められました。それとも何か特別なものを思い出していたとか?

M︰カナダでのスターズ・オン・アイスのショーはとてもクールでした。カート・ブラウニングが演技をしていました。私は以前は一度も話した事が無かったのです。理論的には私達は馴染みがあったのですけれど。
カートはかなり頻繁にクリケット・クラブへ滑りに来ていました。でもそこでは、私達はお互いに挨拶を交わすだけでした。それで、ショーを通して私達は沢山話をしました。カートは興味深い質問者となっていたのです。私達はとある仕事をして、そして同じ事について話しました。お互いを完璧に理解するために。素晴らしかったです。

I︰ショーの体裁は、そこをトレーニング・モードで使う事を許しますか?

M︰難しいですね。もし各ショーの後で追加でアイスを使う機会があれば、私はその時間を簡単にトレーニングのために使えます。もしそれと同時にジムで取り組む機会があれば、最高です。でも問題は、そのような余分なアイスやジムがショーの時には無い事です。従って、そういった全ての演技はオフシーズンに行われます。殆どのスケーター達がまだ来シーズンの準備をし始めていない時です。

I︰でも貴方にはそういう計画がありましたか?

M︰そんな事はありません。当時、私達は大まかな身体的取り組みの計画をまだ作り上げていませんでした。栄養療法の計画も。ですから全てのショーは「バケーション」のように過ぎて行きました。南部やその他の場所へと旅行する代わりに。つまりビーチでの休暇は今シーズンはありませんでした。でもこれがベストです。

I︰色々なショーを上演する状態を、素早く受け入れましたか?

M︰ショーで最も厳しい事は、暗い中で滑る事です。慣れていたとしても。第一に、空間の感覚を相当失います。どこにボードがあるのか見えません。どこでジャンプをするのか、どこで降りるのか。そしてこれは、当然ですが、大変です。私はいつもリンクのサイズに困惑しました。それから私はいつも、私が求めていない場所で演技を終える事が怖かったです。

I︰今の貴方の生活で、ビジネス計画などに関しては、強く下位に置かれていますか?

M︰私が未だ活動的アスリートである頃は、色々な事業は拒否できます。別の言い方をすると、例えどれだけの取引を私が受けても、それが私の主要な仕事の損害となるならば、私は何もやらないという事です。どんな取引事業も、私のビジネスではいつどんな時でも、日にちや移動といった点をかなり気を付けて考慮されるべきです。

I︰多くを断らなければいけませんか?

M︰そうしなければ。この点について、私はとても重要な事を理解してしていました。もし人が人生において世界的に何かを達成したいのなら、人々に「いいえ」と言える必要があります。

I︰これはいつも簡単ではありませんね。

M︰分かっています。これについては私はいつも気まずさを感じなければいけません。私の心中に深い気落ちがある時は、私が確実に必要ではないと分かる時です。でも私の舌は「いいえ」と言うために動かせない。これはビジネス交渉に関して必然的ではありません。時々、人はただ訪ねて来たいだけの時があります。そして私もまた、ただ会ってみたいのです。でも時計を見て、たとえ次の日にトレーニングがあっても、夜10時を回っても寝れないのだと理解します。そしたら私は何かを提案しなければいけない。そうなると辞退は失礼には聞こえないでしょう。

I︰貴方がモスクワに来る時は、公共の場ではどれくらい快適さを感じますか?確信的ですが人々は通りにいても貴方に気づくでしょう?

M︰これは私を、友人に会ったり電車に乗る事を止めるものにはなりません。大抵私は、人々が私に気づいたという事実に落ち着いて対応します。私は人々に会うのが好きですし、話すのも好きなのです。

I︰貴方の最初の試合はテストスケートの直後である、オークヴィルでのオータム・クラシック・インターナショナルが予定されています。去年と同じように。何故ですか?

M︰ただオークヴィルが全てにおいて私達には便利なんです。トロントから車で30分です。よく言うように、それに反対する1つの議論も見つかりませんでした。

I︰米国やカナダのアイスダンサー達にはよくある話ですが、夏の終わりまでに競技用の体型を作り上げます。それではシングルスケーターはどうでしょうか?貴方は今シーズンの準備が万端だと言えますか?

M︰私達は特に日にちを設けていません。全てのプログラムを滑りに始める、というような日にちです。これは全て、選手の体型が整った時に起きる事です。初めに、私達は2、3の要素の一部を滑ります。3つ目の要素の時にはもう死んでいる事さえあります。それからジャンプを戻し始めます。ゆっくりとステップやスピンを加えて行くのです。

I︰それから、各トレーニングで3度のランスルーをやったりするんですか?

M︰間違いなく、それは必要ありません。でもその瞬間は、私は次のシーズンへの準備がかなり良く出来ていると思います。

終。

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