スマートフォンが身体に悪影響をあたえるのか?

突然ですが、スマートフォンを使っていますか?多くの方がスマートフォンを持っていて、通話やメールだけでなく、さまざまなところで毎日スマートフォンを利用しています。
では、スマートフォンの説明書を隅から隅まで読んだことはあるでしょうか?おそらく説明書をしっかりと読んで利用する方ばかりではないでしょうか。
取扱説明書には、スマートフォンの安全性について言及されています。
近年、スマートフォンやその他の電子機器の使用が増加している中で、その安全性に関する懸念が高まってきており、特に、SAR(Specific Absorption Rate:比吸収率)という指標が注目されています。そこで今回は、SARの意味、計測方法、そしてそれが私たちの健康にどのように影響を与えるかについて詳しく解説します。

SAR(比吸収率)とは?

SARとは、体組織に吸収される電波の量を示す指標で、通常、ワット毎キログラム(W/kg)で表されます。SAR値は、スマートフォンやタブレットなどの携帯無線機器が発する電波が人体に与える影響を評価するために用いられます。具体的には、機器が最大出力で動作している時に人体のどの部位がどれくらいの電波のエネルギーを吸収するかを測定します。

なぜSARが重要なのか?

携帯電話やその他の無線機器から発される電波は、人体に様々な生物学的効果をもたらす可能性があるため、SARの値は非常に重要です。SARの値が高いほど、人体に吸収されるエネルギー量が多いことを意味し、健康リスクの増加につながります。
スマートフォンを利用していると機器が熱くなることがあります。その要因のひとつに電波があげられます。電波によって熱を発する作用は電子レンジなどに応用されており、電波の強さによっては、人体に危険が及ぶため、安全性の確認をしなくてはなりません。
しかし、多くの科学的研究により、SARの限界値以下であれば健康に害を及ぼすことは少ないとされています。
SAR値を計測し、無線機器が人体に与える影響を調査することで、利用上の安全性をチェックしているのです。

SARの規制値

世界各国でSARの限界値は異なりますが、多くの国でIEEE(国際電気電子技術者協会)やICNIRP(国際非電離放射防護委員会)のガイドラインに基づいて設定されています。日本国内においては10gの組織に対して6分間吸収されたエネルギーの時間平均が2W/kg以下(四肢は4W/kg以下)と定められています。

SAR値の測定方法


SAR値は特殊な測定機器を使用して測定されます。この測定機器は人体の模型(ファントム)を使用し、携帯電話などの機器をこのファントムに密着させて動作させることで、電波の吸収率を計測します。このとき、機器の様々な使用条件(通話時、データ転送時など)が考慮されます。

私たちの健康への影響

現在の科学的証拠によると、規制値を守っている限り携帯電話の使用が健康に悪影響を及ぼすことは確認されていません。SARの規制値は年齢や健康状態に関係なく、十分な安全率を含んで算出されています。そして、各電子機器のSAR計測値は取扱説明書に記載されています。
10機種ほど取扱説明書を確認してみましたが、最も高い値で1.13W/kg出会ったため、一般的な利用においては安全性は十分に確保されていると言えるでしょう。

まとめ

SARは私たちが日常的に使用する携帯電話やタブレットの安全性を評価する重要な指標です。各国の規制値に適合している製品を選ぶこと、使用方法に気を付けることで、電波の健康リスクを最小限に抑えることが可能です。消費者としては、購入前に製品のSAR値を確認し、安全な使用を心掛けることが大切です。

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