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なぜ田舎から若者が流出するのか~雇用環境編~

はじめまして!
きゃみと申します。
第1子妊娠中に上司からマタニティハラスメントを受け、誰かに聞いてもらわないともたない!と思い1年半前からTwitterを始めました。
よろしくお願いします。

はじめてのnoteで書くには暗すぎる話なんですが、育休中に転職活動をし、全国規模のエージェントから送られてくる都会の求人に憧れを抱くほど田舎の雇用環境が酷いということに気づきました。
それについてまとめてみたいと思います。

・転職活動に至った経緯
マタハラ被害については長くなるのでまた後日…
会社からマタハラ擁護する態度を取られ、精神的に落ち込み、消えてしまいたいと考えたことすらありました。
育児休業というのは「元の職場に戻るのが前提」とは言われますが、ハローワークに問い合わせたところ「働き続けたい意思」が重要であり、復帰先は特に問わないそうです。実際に育休取ってみて育児と仕事の両立が難しく専業主婦になる方もいらっしゃいますし、そこはあまりこだわらなくてよいのだなとホッとしました。
はっきり言うと転職活動は難航しています。
保育園が確定していないからというのもありますが、最悪元職場に復帰して適当にやり過ごしながら転職活動を続ける予定です。

話が逸れましたが本題です。
出産と育児、転職活動を通してなぜ田舎から若者が流出するのかについて考えたことをまとめていきます。

①休みが少ない
これは本当に実感します。
完全週休2日制の企業はレアです。
年間休日数が110日もあればスーパーレア。
120日を超える企業はウルトラスーパーレアです。
人手不足などいろいろな理由もあるのでしょうが、社風や人柄、滅私奉公の根性も土曜出勤が当たり前だった時代の名残なのでしょうか。
片やエージェントから送られてくる都会の求人情報を見ると土日祝休みは当たり前、夏期年末年始休みで120日以上休みの会社も珍しくありません(もちろん例外もあるでしょうが…)。田舎では新卒で待遇のよい企業に就職出来なければ詰みです。転職してもこんな求人がゴロゴロ。悲惨です。
私は田舎で生まれ育ちましたが、妊娠するまで都会に出たいとは一度も思いませんでした。転職活動を始めてやっと「都会に出たい」「大学進学や就職で都会に移った友人らは賢い選択だったんだ」と思いました。

②給料が低い
最低賃金が違うんだから、都会より給料が低いのも当たり前だろ!という意見も分かります。が、果たして本当に田舎暮らしのコストは低いのでしょうか。自虐的に言うと休日出かけるところが少ないのでそこはコストが削れているかもしれません…ははは…(´;ω;:;.:...
しかし田舎暮らしもそんなにコスパがいいわけではないんです。子どもの進学にかかる金額はほとんど同じですし(都会に進学すると田舎出身者は生活費が余分にかかるということもありますね)、移動手段として自家用車を所持することなどで実際はあまり変わらないのではないのでしょうか。
それでも月収14万なんかが普通に存在しています。
添付画像は特定出来ない範囲でトリミングしていますが、実際に我が県に存在する求人です。
週40時間、23日勤務でこの給与。
これは正社員ですが時給換算したら恐ろしいです。
確かに最低賃金は割っていませんが、こんな求人も普通に多いです。

③考えが古い
以前、弊社の上司からの評価用紙に「終業時間を過ぎても勤務し、会社に尽くしているか」という評価項目があるのを見つけてしまいました。弊社は残業代が出ません。これは恐ろしいことに平成29年の話です。もはやホラー。
こんな田舎でも良心的な会社は少数存在し、労基署の指導があるから常に改善を心がける優良企業があることも聞いたことがあります。
私が先輩から聞いた恐ろしい言葉を紹介します。
「会社に雇って頂いてるんだからサービス残業ぐらいしないと。」
これを聞いて「あ、本格的にダメだ。早いうちに辞めよう。」と決めました。
マタハラを訴えたとき、会社のハラスメント担当者はダルそうに「君のように訴える人間はうちの会社にはいないんだけどね。」と言ってマタハラを揉み消しました。
雇用側と労働者は対等な立場でなければいけないのですが、雇用側が非常に有利なのが現状です。
いろいろ思うところはありますが、田舎では次の職場がそう簡単には見つからないことも会社が優位に立つ原因なのかなと思います。厳密には違いますが独占禁止法のようなもの。他に移る心配が少ないからこその態度なのかもしれません。

「東京で流行ったものは5年10年経ってやっと田舎で流行る」と言いますが、悲しいかなあながち間違いではないのかなと思います。
労働条件も今はひどいけど、しばらくすると今の都会に追い付くかもと淡い期待を寄せてみたり…
実際に我が県でも県庁所在地か否かで労働環境は違います。県庁所在地には完全週休2日制の企業もある程度ありますが、少し離れるとこの有り様です。
地方創生と叫び、なぜ田舎から若者が都会に出ていくのかとお偉いさん方は悩んでおられますが、雇用環境がこうも悪ければ出ていくのは至極真っ当なのではと思います。
私は今でも新卒時代に都会に出なかったことを後悔しています。古い価値観が蔓延るこの田舎で、子育てしながら就職出来るのか精一杯もがいてみるつもりです。しばらく非正規やパートで働くのも十分ありですね。
私は自分の子どもたちには是非都会に出てほしいと思っています。こんな酷い環境で使い潰されるぐらいなら、選択肢の多い都会で楽しく暮らしてほしいと心から願っています。