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辻村深月さん『あなたの言葉を』を読んで


小学生に伝えたいメッセージが刺さる

この本は、小説家の辻村深月さんが「毎日小学生新聞」に連載していた記事をまとめたもの

小学生に向けてのメッセージなのに、かなり大人のわたしの心にずしずし刺さってくる

誰しもが感じたことのある、子どもの時のちょっとした瞬間のこと…
そこには言葉があり、また、言葉にならなかった「自分の気持ち」がある

章立てがすごい

目次の章立てを見るだけで、人が言葉を使う意味がわかってしまう

はじめに あなたの言葉
第1章  じぶんの心を知る
第2章  書くこと つくること
第3章  読むこと
第4章  あなたの時間があなたをつくる
おわりに 先が見えないおもしろさ

辻村深月「あなたの言葉を」

わたしが受け取った、辻村さんのメッセージはこういう感じ


学校生活の中でふと、やってしまったこと
暮らしの中でふと、気になったこと

「どうして?」とじぶんの心に問いかけ、知る
がんばって言葉にしてみる、自分だけの言葉を探してみる
たくさんの言葉に出会う

そういう時間を日々繰り返し、自分をつくっていく


「言葉」になるまでの気持ち

読んでいて、付箋した言葉を残しておこうと思う

ほんと、そうだなと思ったところ

P15  雨の匂い
・「雨の匂いがする」という言葉が、かっこいい、ステキな言い回し
・「かっこよくすてきなこと」は、本来なら素晴らしいこと
・けれど、現実の友だちとの会話の中で使うのは気恥ずかしい
・日常会話ではしまいこんでしまうもの

そういえば…と思ったところ

P65 今年の桜
・普段はそこに桜の木があると意識しないものが、花が咲いたことで、はっきり「桜だった」と認識する。花を見て、「春」という季節を感じる。
・一つの情景が印象に残る時、私たち人間は、心の動きがセットになっていることも多い

心しておきたいと思ったところ

P200 秋の時間
・小学生の日々は多忙
・たくさんの「意味のあること」で時間が敷き詰められ、自由になる時間なんて本当に少ししかない
・たまには「意味があるかどうかなんかわからないこと」「意味なんてないこと」にも思い切って飛び込んでみてほしい

「あなたの言葉」を使うと・・・

P1 はじめに の中に答えがあった

・その時に感じていた感情を何度も何度も心の中で整理するうちに、それらを表現する「わたしの言葉」を見つけていくことができました。
・誰かに言われたからー、きっとそういうものだからーではない、何にも流されないわたし自身の言葉です。
・大人のわたしを支えてくれる頼もしい武器になりました

最後に、P162  運命でなくても より

わたしも、「風」のように読んでもらえる本が書きたいです。

わたしのnoteも、カウンセラーとしても「風」のようでありたいと思った






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