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『マーベルズ』と、公式に接近しすぎた同人

がんばれマーベルズ

『マーベルズ』、私はすごくいいと思ったんですけど、興行成績はあまりよくないみたいで、応援したい気持ちでこの文章を書いています。『マーベルズ』はいい。なにがいいって、ミズ・マーベル役のイマン・ヴェラーニがすばらしいです。キャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)のことが大好きな高校生役で、普段はキャプテン・マーベルの同人誌を作っているファン・ガール。コミケで同人誌を売ったりしているのかな。さらには自分もヒーローになりたくて、ミズ・マーベルを名乗っているという、長州小力とか、ビトたけしみたいなキャラクターです。本作は主に、この高校生の子が大好きなキャプテン・マーベルと同じチームになり、憧れの相手とお近づきになれたことにキャッキャッと盛り上がる様子を描いていきます。

さらにはモニカ・ランボー(テヨナ・パリス)という女性もくわえた3人組は「マーベルズ」を名乗り、世界の危機に立ち向かっていくわけですが、基本的にコメディタッチで、楽しいおふざけが連続していく構成がたまらないのです。そのあふれるユーモア感覚を牽引していくのが、パキスタン出身の高校生ミズ・マーベルだという点に感動します。劇中の設定にある「3人が戦闘で能力を使うと、それぞれのいる場所が入れ違ってしまう現象」を生かしたアクションシーンなど、見どころは多いのですが、あとから考えてみると、ミズ・マーベルがふざける場面ばかりが印象に残り、楽しいコメディ映画だったなと思い出されるのです。

とっても楽しい映画です

同人誌出しちゃうぞ!

ミズ・マーベルことカマラは、同人女子全開でキャプテン・マーベルをつねにガン見しています。わけても、普段はクールなキャプテン・マーベルが歌い踊る姿を見たとき、モニカ・ランボーから「これでまた薄い本ができちゃうネ……」とからかわれたシーンのミズ・マーベルがもっとも好きでした。また、キャプテン・マーベルに対して「私もですね、一応『ミズ・マーベル』って名乗らせてもらって活動してるんですケド、こう、著作権的に大丈夫かな〜って思ってまして、でも私たちこうやって面と向かってお話ししてるわけで、いいですよね、名前の件……」と言い出す場面も、公式から許可を取ろうとする同人の感じが出ていたのが最高だと思います。

昨今、やや不調だと伝えられているMCUですが、個人的にはとても楽しんでいます。たしかに、配信ドラマが多すぎたり、予告したスケジュールの消化をあせりすぎて雑な感じになっていたりなど、指摘されているMCU不調の原因には「そうかもな」と感じる部分はあるのですが、もともとそこまでシリアスにMCUを見てきたわけではない分、過去シリーズと辻褄があわないとか、CGのクオリティが落ちたとか、そういった部分で不満になることもなく、「まあ、そんなもんかなあ」というライトな気分で楽しめているような気がします。まあ、映画館での公開から配信までのタイミングが短すぎる気はしますが。そんなに早く配信されちゃうと、せっかく映画館へ行った意味が弱くなるというか。10ヶ月くらいは配信せずにいてほしい気がします。ミズ・マーベルも配信ドラマがあるのですが、こちらも映画を見てからようやく見始めたところです。両親がいいんだよね。

【ブリー・ラーソンはコスメデコルテが好きだそうです。いつかブリー・ラーソンとスキンケアの話がしたいです】

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