昼下がりのサワー
ある休日の昼下がり。その日は自宅に誰もいず「1人で呑むか。」とサワーを用意。
おつまみではなく、おやつだが、ホットケーキを焼いていた。おかしな組み合わせだが『自分だけだし…』と深い考え一切なし。
良い頃合いになった時、足にスルスルッと柔らかいものが触れた。ハタキのような感触。誰もいないはずなのに!
「キャー」と思わず悲鳴を上げた。こわごわ下を見ると、こわごわ私を見上げる目。
「何だ。アンタかァ…」思わずつぶやく。いつの間に現れたのか、飼い猫マロン。
目と目が合って、しばらく呆然。帰宅したのか、在宅だったか、存在を消していた。
ちょうどホットケーキも出来たことだし…とマロンと分け合う。彼には、たっぷりとバターを塗ったホットケーキ少量とミルクを用意。
サワー片手に、ネコを相手に昼酌。驚かされた後のサワーの味は、いつもと変わらず爽やかで、食べているネコの背中も見慣れたもので。
会話はなくてもリラックス。ただ一度、ネコと呑んだ昼下がりの出来事。
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